勝因は「パッティング」。驚異のパーセーブ率が支えた逆転劇

中学最後の日本ジュニアを逆転で優勝した吉行ローリ(写真/JGA提供)
最終日(第3ラウンド)を1打差2位でスタートした吉行は、「スタート前はバーディ合戦になると思ったので、スコアを伸ばすことだけを考えていた」と振り返る。その言葉通り前半でスコアを伸ばして首位に立つと、後半は「守るだけでも勝てるかもしれない」と無駄なボギーを叩かない堅実なマネジメントへ切り替えた。最終日はバーディ7つ、ボギー2つの「67(5アンダー)」という見事なスコアで逆転した。
3日間を通じた勝因について、本人は「パターが入ってくれたこと」と語る。
大会スタッツを見ると、吉行のパーキープ率(パー以上のスコアで上がる確率)は、第1ラウンドが100%、第3ラウンドが94.444%を記録し、3日間のトータルでも堂々の1位。「ボギーを打たない(3日間でわずか3つ)」安定したゴルフが、接戦を制する最大の武器となった。
兄・アムロの存在と、飛距離アップがもたらした進化

アイアンが得意と話すローリの兄・アムロ。15~17歳の部、5位タイでフィニッシュ
吉行ローリの兄は、同大会の男子15〜17歳の部に出場し、初日を単独2位で発進した吉行アムロだ。
兄・アムロも弟のパッティングセンスを高く評価しているが、ローリ自身も「パットは勝っているが、アイアンの精度は兄に負ける」と客観的に分析している。兄弟で常に一緒にラウンドし、身近にライバルがいる環境が「すごくありがたい」と、互いに切磋琢磨し合う関係性が強さの基盤にある。
また、最近のスコアアップの要因として「飛距離アップ」を挙げている。以前は230〜240ヤード程度だったドライバーが、特別なトレーニングはしていないものの、身体の成長(「いっぱい寝ること」と本人は笑う)に伴い、現在は270~280ヤードは飛ぶようになったという。得意クラブは8番アイアンで、「フェードやドローなど、様々な球筋を打ち分けやすい」とその理由を語る。
目標は金谷拓実。日本ツアーの賞金王を目指して
憧れであり目標とするプロゴルファーは、兄と同じく金谷拓実。過去に一緒にラウンドした経験があり、「色々なところが凄くて、勉強になる選手」と尊敬の念を抱いている。
今後の目標については、まずは「春の中学生大会でも勝てるように頑張りたい」とし、来週開幕するACNツアー「ダンロップフェニックストーナメントチャレンジinふくしま 2026」へ向けて意気込む。
そして将来の夢は、「プロになって、日本の賞金王になること」。兄と同様に海外志向は現在ないといい、まずは国内の頂点を見据えている。
確かなパッティング技術と飛距離を手に入れた吉行ローリ。兄弟揃ってのツアーでの活躍が、今から楽しみだ。(文/山口哲平)
