パーオン率「55.6%」から「94.4%」への劇的変化と怒涛のバーディラッシュ
初日の岩井は、ショットの精度を欠いて苦しいゴルフを強いられていた。ティーショットの正確性を示すフェアウェイキープ率は42.9%(6/14)、グリーンを捉えるパーオン率は55.6%(10/18)にとどまり、スコアメイクに苦心するのも当然のデータだった。

2日目のドライビングディスタンスは264.0ヤードを記録した岩井明愛(写真は26年アムンディ・エビアン選手権)
しかし2日目、彼女のショットは別人のように蘇る。フェアウェイキープ率は78.6%(11/14)へと大幅に改善。そして何より特筆すべきは、パーオン率が驚異の「94.4%(17/18)」へと跳ね上がったことだ。
18ホール中、実に17ホールでパーオンに成功。アウトコースの1番、2番、7番でバーディを奪って勢いに乗ると、後半に入っても10番、12番、16番で重ねた。17番(パー4)で唯一のボギーを叩いたものの、それまではボギーフリーの完璧なゴルフを展開。そして、最終18番で(パー5)で3打目を見事に寄せてバーディフィニッシュ。ティーショットで確実にフェアウェイを捉え、ほぼ全てのホールでピンを刺し続けた精緻なアイアンショットこそが、この「66」を生み出した最大の原動力だ。
【動画・約10分】岩井明愛、18番3打目をしっかり寄せる(09:17~)【LPGA公式YouTube】
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youtu.be噛み合ったパッティングと柔らかいグリーンコンディション
ショットの復調に加え、グリーン上でのプレーが噛み合ったこともスコアを後押しした。2日目のパーオン時平均パット数は1.59にまとめられており、精度の高いアイアンショットで作ったチャンスを、パターで確実にスコアへと繋げていたことがデータから読み取れる。
また、今大会の会場であるTPCボストンのコンディションも、精度の高いショットメーカーに味方しているようだ。現在通算8アンダーの4位タイにつけるイン・ルオニンは、「今年のグリーンは少し柔らかく、ボールが早く止まる」とコメントしている。
ピンをデッドに狙っていける柔らかいグリーンにおいて、2日目の岩井が見せた「高いフェアウェイキープ率」と「驚異的なパーオン率」は、まさに最もスコアを伸ばしやすいプレースタイルに合致していたと言える。
首位・山下美夢有との対比、米女子ツアー2勝目へ向けた週末のチャージに期待
リーダーボードの最上段(9アンダー・首位タイ)には、先週の「CPKC女子オープン」を制したばかりの山下美夢有が躍り出ている。2日間でフィールド最少の「51パット」を記録したパッティングの名手・山下に対し、岩井明愛は圧倒的なショット精度でコースをねじ伏せるゴルフを見せている。スタイルは違えど、日本のトップランナー2人が上位を賑わす展開は、日本のファンにとって最高の週末となるはずだ。
首位とは5打差の19位タイ。2日目の内容を見れば、週末の決勝ラウンドでさらなる猛チャージを見せる可能性は十分にある。データが証明する盤石のショット力を武器に、彼女がどこまでリーダーボードを上り詰めるのか。週末のTPCボストンから、ますます目が離せない。
写真/アムンディ・エビアン選手権提供

