静岡県・富士カントリークラブにて行われた「富士マッチプレー・インビテーショナル」。女子プロに加え、今年からは男子プロの対戦も新たに実現し、さらなる熱戦が繰り広げられた。その模様を取材したカメラマン・姉崎正のレポートをお届けする。
画像: 男女プロ32名が揃った富士マッチプレー・インビテーショナル

男女プロ32名が揃った富士マッチプレー・インビテーショナル

女子プロ16名、男子プロ16名の計32名を集めて開催された「富士マッチプレー・インビテーショナル」。

9月2日の初日は、男女プロ各1名とアマチュア2名が組み合わさったプロアマ大会が開催されました。このプロアマ戦でのプロのストロークスコアが、翌日からのマッチプレーの組み合わせ(シード順位)に直接反映されます。なお、プロアマ戦ではベテランの横田真一がホールインワンを達成! 獲得した賞金の半額を熊本地震の被災地へ寄付するという、温かいチャリティの場面も見られました。

9月3日の大会2日目、9ホールのマッチプレーによる1回戦・2回戦・準決勝の計27ホールに及ぶ過酷なサバイバル。

女子1回戦の注目は、最年長49歳・佐々木慶子(11位)と最年少25歳・村上瑞希(6位)の対決。この戦いは2&1で村上に軍配が上がりました。男子の注目は、ホールインワンを達成して勢いに乗る10位・横田真一 vs 7位・大野由真の対決。大野が11ホール目で1UPを奪い、2回戦へ駒を進めました。

9月4日の最終日。18ホールの3位決定戦と決勝戦の2マッチが行われ、私は男子決勝戦に帯同しました。

画像: 女子優勝は丹萌乃、男子優勝は小池一平。ともに優勝賞金150万円を獲得した

女子優勝は丹萌乃、男子優勝は小池一平。ともに優勝賞金150万円を獲得した

決勝戦は予選5位の小池一平 vs 予選3位の髙宮千聖。1番の打ち下ろしパー4で、髙宮が1Wをマン振りして見事にワンオンに成功する一方、小池は1Wを曲げていきなりピンチを迎えます。しかし、小池はこのピンチを巧みに凌ぐと、持ち前の安定したプレーで徐々に優勢を保ちバックナインへ突入しました。

画像: 優勝を決めた小池一平(右)と惜しくも敗れた髙宮千聖(左)

優勝を決めた小池一平(右)と惜しくも敗れた髙宮千聖(左)

小池2UPで迎えたドーミーホールの17番パー5。ティーショットは共にフェアウェイを捉え、小池の第2打は砲台グリーンの手前土手へ。それを見た髙宮は熟慮の末、5Wで狙うもグリーン右横の薄いラフへ。 小池の第3打は60度のウェッジでカップ横へほぼピタリ。対する髙宮の第3打も60度ウェッジでふわりと狙うもショートし、パットを外して3&1で決着。「マッチプレーは苦手」と語っていた小池の優勝が決まりました。

画像: 富士マッチプレー・インビテーショナル男子の部の結果

富士マッチプレー・インビテーショナル男子の部の結果

小池は1回戦で「内容では負けていた」と語りつつも高野碧輝(12位)に1UPで勝利。2回戦は同郷で高校の1年先輩である中島徹(13位)を2&1で下し、準決勝では前年ストローク戦の優勝者である正岡竜二(9位)を1UPで破って勝ち上がってきました。決勝でも毎ホール何十ヤードも置いていかれる飛距離差がありながら、「得意はドライバー」と語るティーショットでフェアウェイを外さず、2日間ノーボギーを貫いた正確無比なショットが勝因でした。「コツコツやれたのが優勝の要因です」と語り、笑顔を見せました。

画像: 優勝した丹萌乃。岡山県作陽高校ゴルフ部出身で渋野日向子の2学年先輩。26年はQTランキング202位でステップ・アップ・ツアーが主戦場となっている

優勝した丹萌乃。岡山県作陽高校ゴルフ部出身で渋野日向子の2学年先輩。26年はQTランキング202位でステップ・アップ・ツアーが主戦場となっている

一方、女子の決勝戦は予選1位の藤本麻子 vs 予選7位の丹萌乃。

両者譲らぬ大接戦となり、試合は18ホールで決着がつかずエキストラホールへ突入。2ホールに及ぶ熱戦の末、丹がパー・ボギーで藤本を振り切り、見事な逆転優勝を果たしました。昨年は1回戦負けの屈辱を味わった丹ですが、「4月にシャフトを変えてから飛距離と操作性が良くなりました」と語り、来季のツアーシード権獲得へ向けて大きな弾みをつけました。

画像: 富士マッチプレー・インビテーショナル女子の部の結果

富士マッチプレー・インビテーショナル女子の部の結果

剛と柔、そして勝負の綾が複雑に絡み合うマッチプレー。ゴルフというスポーツが持つ本来の奥深い魅力を、まざまざと見せつけられた大会となりました。

●男子参加プロ(予選順位順) 松本将汰、梅山知宏、髙宮千聖、額賀辰徳、小池一平、黒川航輝、大野由真、芹澤慈眼、正岡竜二、横田真一、小林正則、高野碧輝、中島徹、上野陸、村上拓海、梶原英明

●女子参加プロ(予選順位順) 藤本麻子、若林舞衣子、佐久間綾女、福嶋浩子、亀田愛里、村上瑞希、丹萌乃、佐藤千紘、鬼頭さくら、倉田珠里亜、佐々木慶子、植田希実子、中園美香、熊谷かほ、西山ゆかり、長田若菜

撮影/姉崎正


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