「ゴルフ5レディス」で木戸愛とのプレーオフを制し、ツアー初優勝を果たした20歳の福田萌維。3日間で19個のバーディを奪ったゴルフは、自らの感覚を思い出した"タイトリストのクラブセッティング"と、パッティングのルーティンから生まれた。
画像: 福田のクラブセッティング。ドライバーはタイトリストGTS2(撮影/姉崎正)

福田のクラブセッティング。ドライバーはタイトリストGTS2(撮影/姉崎正)

今年からクラブ契約フリーとなった福田は、ゴルフを始めた中学時代に愛用していたタイトリストへとクラブを戻した。「中学生のころ使っていたクラブに戻したことが、今回の大成功の一番の要因だと思います」と明かす。

「小さい頃の体の動きは、誰かに教え込まれたものではない“自分本来のスウィング”なんです」と福田が語るように、ジュニア時代に培ったナチュラルな動きこそが現在のベースになっている。体が最も自然に動いていた当時の感覚が手に残っているからこそ、その時期に使っていたタイトリストの流れに戻したことで、スウィングとギアの挙動が見事にマッチ。この“原点回帰”から生まれたフィーリングが、彼女をツアー初優勝へと大きく引き寄せたのだ。

画像: アイアンはタイトリスト「T250」(左)と「T150」(右)のコンボセッティング(人物撮影/岡沢裕行、クラブ撮影/姉崎正)

アイアンはタイトリスト「T250」(左)と「T150」(右)のコンボセッティング(人物撮影/岡沢裕行、クラブ撮影/姉崎正)

ウッドよりもアイアンが好きという福田は、5番、6番アイアンを得意とする。ロングアイアンには球が上がりやすくやさしい「タイトリストT250」を採用。一方で、8番からPWにはラフからのさばきやすさを重視し「T150」を選択し、こだわりのコンボセッティングにしている。

画像: タイトリストボーケイSM11の58度で寄せる福田(人物撮影/岡沢裕行、クラブ撮影/姉崎正)

タイトリストボーケイSM11の58度で寄せる福田(人物撮影/岡沢裕行、クラブ撮影/姉崎正)

ウェッジはタイトリストのボーケイSM11の58度を使う。「58度でいろんな球の打ち方をしているうちに58度で全然いけるんだなっていうことが分かりました」とウェッジ1本スタイルとなった。それまでグリーン周りでも使っていた52度は90ヤード前後のフルショットをメインにして、70ヤード以内は58度でカバーしている。

画像: パターはスコッティキャメロンのファントム7。右手1本素振りがルーティンだ(人物撮影/岡沢裕行、クラブ撮影/姉崎正)

パターはスコッティキャメロンのファントム7。右手1本素振りがルーティンだ(人物撮影/岡沢裕行、クラブ撮影/姉崎正)

さらに好調だったのがパッティングだ。今年のブリヂストンレディスから投入したスコッティキャメロン「ファントム7」。タッチや距離感が少し重めのグリーンにハマった。「弾きのいいパターを求めていたので、転がりがよくなりました」と言い、「自分がどういうミスをしたかっていうのがわかるのもいいですね」と、自分のミスの原因がクリアになったことで、3日間で19個ものバーディを積み上げることができた。

パッティングのルーティンも特徴的だ。ストロークに入る前、両手素振りではなく、右手1本で3回素振りをする。

「あまり左手を使いたくなくて、右手で操作したい」と特に右手の親指と人さし指でコントロール。この指先の感覚はショットを打つスウィングとも深く結びついている。「両手で素振りするより右手で感覚を出したほうが私はしっくりきたので、右手1本で素振りして距離感だったり、イメージを出してます」と話す。

心拍数が上がるとスウィングリズムが速くなって左に引っかける傾向を自覚しているため、プレーオフの勝負どころでも、キャディと「最後3ホール目に入る時にはもうリズムだけですよね」と確認し合って臨み、優勝を決めたプレーオフ3ホール目でバーディを決めたティーショットと2打目につながった。

ミスを成長の糧に変え、自らの感覚を信じ抜いた新星。原点回帰のタイトリストと繊細な右手の感覚で、10日開幕するメジャー大会「ソニー日本女子プロゴルフ選手権」(片山津CC白山C)でも輝きを見せる。


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