
左:石川 航 右:山田大晟
ツアーレップが明かす開発秘話と人気の理由
まずは、オデッセイ・ツアーレップ中島申隆氏に、TRTLのコンセプトやツアーで受け入れられている理由を聞いた。
「このパター、構想自体は5〜6年前にさかのぼります。プロたちと話をするなかで『重心をいろいろと変えられたら、オールマイティに選手たちの要望に応えられるよね』と話していたんです。
2年前にようやく形となり、試行錯誤を重ねて今回の製品化に至りました。この自在性を実現するため、ウェイトを外したヘッド単体はものすごく軽量に作られています。大型ヘッドをここまで軽くするのは至難の業ですが、ベースを軽くしたからこそ、4つのウェイトによる自由な重心調整が可能になりました。

左:竹原佳吾 右上:内山遥人 右下:服部雅也
プロに大人気となっている最大の理由は、『どんなストロークにも、どんな状況にも合わせられる』という点です。プレースタイルに合わせて重心が変えられるので、例えば、手が体に近く上から打ち込むタイプの選手には『前重心』に、ヘッドをスムーズに出していきたい選手には重心を後ろにするなど、浅重心から深重心まで思いのままに調整できます。
プロといえども、調子が悪いときは自分のストロークができず安定しません。そんな時、ツアーレップは選手のストロークを見ながら『今はこういう動きになっているから、ウェイトを軽く(重く)しよう』『後ろにウェイトを置いてヘッドの重みを感じて振ってみて』と、その場で最適な提案ができるのです。極端な話、35gのウェイトを4つ装着すれば、長尺用のヘッド重量になります。
今までのようにヘッドに穴を開けて中にウェイトを仕込むような時間のかかる大改造をしなくても、すぐにテストできるんです。中尺、アームロック、長尺まで、幅広く選手に提案できます。打感や転がりへの妥協もありません。

ヘッド前方、後方計4カ所のウェイト調整で、各プレーヤーに最適な重心設定が可能に
開発期間中、インサートは何度も変更され、最終的に搭載されたのは、『Ai-STAR・インサート』。名器『ホワイト・ホット』のような心地よい打音と打感で、転がりのいい順回転を生み出す仕上がりになっています。市販モデルでは2.5g、5g、10g、15g、20g のウェイトが用意されており、直営店などでフィッティングして自分に最適な重量や重心にカスタマイズすることが可能です。
これまではただ打って、感覚で決めることが多かったパター選びですが、『TRTL』の登場により、フィッティングしてスペックを揃えるという新たな選び方ができるようになりました」
カメのイメージとは真逆に、TRTLの勢いは男子ツアーでも急速に広がりつつあるようだ。
4つのウェイトで重心が変えられる
つまり、どんな打ち方にも対応できる!

ツアーバンの中で出番を待つTRTLたち
市販モデルのウェイトは2.5g、5g、10g、15g、20gだが、ツアーバンには2.5g~35gまで用意されているという。「2.5gと5gのウェイトは素材がアルミで、ドライバーのレンチと同じような強い力で回してしまうと、グニャッと壊れてしまうため注意してください」(中島氏)

左からクランクホーゼル、ダブルベント、スクエア2スクエアのTRTL
ウェイトを交換するだけで、重量調整だけでなく、重心位置も自在に変えられるTRTL。ネック好みのネックと合わせれば、まさに「自分専用の1本」に仕上がる。
使用プロたちのリアルな声

山田大晟
「ウェイトは(4つ)全部違います。替えてすごく良くなりました。トウとヒールの重さを変えるとローテーションの具合が変わってくる。ドライバーと一緒ですね。ウェイトを変えることでヘッド軌道が変わってくるんです。極端に言えば重量配分が簡単に変えられるので、その日の調子、フィーリングに合わせて変えられます。画期的です」

竹原佳吾
「僕はインサートがノーマルとダマスカスの2本持っていて、それによってウェイトを変えています。ダマスカスはインサートが重いので前寄りを軽くしているんです。その週のグリーン状況やその日の調子やフィーリングで使い分けますが、同じヘッドなのに2本は全く別のパターです」

石川 航
「ノーマルのままですが、据わりがよくて構えやすい。線でイメージが出るので、とくにショートパットはこの線をカップに向けるだけという安心感があります」

内山遥人
「普通のパターから中尺のアームロックにしたタイミングでこれに替えました。浅重心寄りで作ってもらったら、インパクトの感触もしっくりきています」

服部雅也
「僕は前を重くしています。そうすると自分的に軽く感じられるので打ち抜きやすいんです。あと長い線で向きが分かりやすいのも気に入ってます」
PHOTO/Norimoto Asada

