9月11日(金)、「ケーダッシュセカンドチャレンジカップ in 茨城」の最終日は、降雨によるコースコンディション不良のため午前9時45分に競技中止が決定した。この結果、前日の第2ラウンドを終えてトータル8アンダーの単独トップに立っていた黒木紀至が、プロ13年目にして嬉しいツアー初優勝を飾った。1打差のトータル2位タイ(7アンダー)には鈴木海斗、加藤龍太郎、中村志凪の3人が入り、トータル6アンダーの5位タイには内藤寛太郎を含む6人が並ぶ最終成績となった。

「本当に勝てる日が来るんだな」 苦節13年、若手の台頭に抱いた葛藤

予期せぬ形での決着となったものの、黒木にとっては待ちに待った歓喜の瞬間だった。「本当に勝てる日が来るんだなと思いました。嬉しいです」と、率直な喜びを噛み締めた。

プロ生活13年目での初タイトル。道のりは決して平坦ではなかった。「昔に比べて若手のレベルアップがすごいので、勝てるのかとずっと思ってました」と、勢いある若手の台頭に焦りを感じていた時期もあったという。「10年過ぎたあたりでひょっとしたらもう勝てないのかなって」と弱気になりかけたこともあったが、「やり続けてきてよかったです」と、腐らずにゴルフと向き合ってきた自身を労った。

画像: プロ13年目での悲願の初Vを飾った黒木紀至(写真/大会提供)

プロ13年目での悲願の初Vを飾った黒木紀至(写真/大会提供)

師匠・藤田寛之プロへの信頼と、自身の弱さと向き合って掴んだ成長

長年の苦悩を支え続けたのは、師匠である藤田プロの存在だった。「ここまで色々なことを教わって、これをやっておけば大丈夫だって信じてずっとやってきました」と、ブレずに師匠の教えを守り抜いたことが、確かな結果となって結びついた。

一方で、勝てない悩みを師匠に打ち明けることはあまりなかったという。自身の課題については「いつも自分が予選とかはいいのに3日目、4日目で落としたり、後半で落とすことが多かったんで、今回はこういう結果(短縮競技)になりましたけど、勝てて良かったです」と、これまで勝ちきれなかった弱さを冷静に分析している。現状についても「体力面とか精神面とかまだまだ足りないなとは思ってます」と厳しい目を向けつつも、「でもちょっとは成長できたのかなって感じるところもあります」と、初優勝という結果を通して控えめながらも確かな手応えを口にした。

仲間たちからの手荒い祝福を背に、次なるステージへ

優勝決定後には、同郷である宮崎県出身のプロたちからウォーターシャワーの祝福を浴びた黒木。「やっぱ仲間っていいですよね。仲間がいたのでここまでできたのだと思います」と、苦楽を共にしてきた仲間への感謝の言葉を口にした。

今後の目標については、「リランキングがあまり良くないのでレギュラーの後半戦はなかなかでれませんけど、リシャールミルも出ることになったので、出れる試合は全部頑張りたいです」と前を向く。

自身の課題と向き合い、初優勝という大きな壁を乗り越えて確かなステップアップを果たした黒木紀至。自信を胸に次なる戦いへと挑んでいく。

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