フェアウェイキープ率のV字回復とパーオン率94.4%の圧倒的安定感
10番ホールからスタートしたこの日、大岩は前半(インコース)をノーボギーの「33(3バーディ)」で折り返すと、後半(アウトコース)でも勢いを落とすことなく「33」をマーク。33・33の「66」という構成でスコアを伸ばした。
「昨日よりはかなり安定した内容でプレーできたので、特にトラブルもありませんでした」と落ち着いた口調で振り返った通り、スタッツの面でも驚異的な数字が残されている。
林間コース特有の狭いラフが選手を苦しめる輪厚だが、大岩のフェアウェイキープ率は初日の42.9%(6/14)から第2ラウンドでは64.3%(9/14)へとV字回復。本人が「ラフからの2打目のアイアンの距離感とかがうまくいっていた」と語る通り、パーオン率は驚異の94.4%(17/18)を記録し、グリーンを外したのは僅か1ホールのみだった。
さらに圧巻だったのが、パー5での圧倒的なスコアメイクだ。この日存在する4つのパー5(12番、17番、5番、9番)において、「バーディ、バーディ、バーディ、イーグル」と全ホールでスコアを伸ばし、パー5だけで通算5アンダーを叩き出した。「しっかりパー5でバーディを獲って、最後はイーグルでフィニッシュできて……」という本人の言葉を完璧に裏付けるデータとなっている。
「何かある」──2年ぶりの出場と2年前のデジャブ
この日の大岩のプレーを語る上で欠かせないのが、9番のイーグルがもたらした「不思議な符合」である。
大岩は昨年、膝の怪我に苦しみ、大好きな「ANAオープン」を無念の欠場としている。
「僕、実は昨年のこの試合を膝の怪我で欠場していて……。一昨年に優勝争いをして4位タイだったんですが、その時も2日目の最終ホールでイーグルだったんですよ」

大岩龍一の2年前と不思議な一致は幸運の使者となるか!?(写真は26年東建ホームメイトカップ)
2年前に優勝争いを演じた際と全く同じ「2日目・9番ホールのイーグル」。苦しいリハビリを乗り越えて戻ってきた輪厚の地で、まるでデジャブのように同じ光景が再現されたのだ。
「2年ぶりにこの試合に出て、また2日目の最後にイーグルで上がれた。この試合は何かあるんじゃないかなという気持ちになっています」
偶然の一致か、それとも吉兆か。コースとの数奇な縁を感じ取り、本人の言葉からも確かな高揚感が伝わってくる。
過去の惜敗を晴らす週末へ
決勝ラウンドに向け、「状態は日に日に良くなっている実感はある」と手応えを口にする大岩。
「2年前に優勝争いで負けたので、その悔しさを晴らすためにも、そしてこの大好きなANAオープンで勝つという意味でも、決勝ラウンドに向けてしっかり頑張りたいと思います」
怪我の苦しみを乗り越え、不思議な縁に導かれるように首位追撃の好位置へと浮上した大岩龍一。過去の悔しさを晴らし、「大好きな大会」の頂点に立つため、週末の輪厚でどのようなドラマを見せてくれるのか。彼の挑戦から目が離せない。
写真/姉崎正


