晴れ時々曇り、気温24.8℃、北西の風1.8m/sという穏やかな秋空の下で行われた国内女子ツアー「第53回ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープンゴルフトーナメント」第1ラウンド。利府ゴルフ倶楽部(6600ヤード・パー72)を舞台に、尾関彩美悠が7バーディ、1ボギーの「66」をマークし、通算6アンダーで首位タイの好発進を決めた。今季初となる初日のトップ10入りを果たし、スコアボードの最上段に名を連ねたが、そのスタートは決して理想的なものではなかった。1番ホールでいきなりのボギーを叩く、苦しい立ち上がりだったのだ。
画像: 7バーディ1ボギーで回り、川﨑春花・阿部未悠とともに首位に立った尾関彩美悠(撮影/岡沢裕行)

7バーディ1ボギーで回り、川﨑春花・阿部未悠とともに首位に立った尾関彩美悠(撮影/岡沢裕行)

出だしのつまずきと噛み合い始めたパッティング

前半の立ち上がりについて、尾関はこう振り返った。

「今日は、ボギーから始まったんですけど、そこからたくさんバーディを取ることができて、いい1日だったかなと思います」(尾関・以下同)

1番(367ヤード・パー4)でのボギー先行。初日の第1打からリズムを崩しかねない状況だったが、尾関は焦らなかった。続く2番(520ヤード・パー5)、3番(351ヤード・パー4)で立て続けにバーディを奪い返し、見事なバウンスバックを見せる。出だしのつまずきを即座にリセットできた背景には、彼女が抱えていた課題の克服があった。

「ショットはだいぶ最近良くなってきてたんですけど、パッティングが決まってくれなくて、なかなかスコアに繋がってなかったんです。でも、今日はそのチャンスがたくさん入ってくれたから、すぐに結果に繋がったかなと思います」

復調気配のあったショットに、ようやくパッティングが呼応し始めた。我慢の時間が続いていたグリーン上でのフィーリングが噛み合ったことで、尾関のプレーは本来の輝きを取り戻していく。

怒涛のバーディラッシュと明確なコース戦略

前半を1アンダー(35)で折り返した尾関の勢いは、後半に入ってさらに加速する。

10番(383ヤード・パー4)、11番(179ヤード・パー3)で連続バーディを奪うと、14番(517ヤード・パー5)でも確実にスコアを伸ばす。極め付きは16番(391ヤード・パー4)、17番(350ヤード・パー4)での連続バーディだ。終わってみれば後半だけで5つのバーディを量産し(ノーボギーの「31」)、一気にリーダーボードを駆け上がった。

コースマネジメントも冴え渡っていた。明日以降のスコアメイクの鍵を問われると、自身のプレースタイルとコースの特性を冷静に分析する。

「長いホールだったり短いホールもあるので、そこでしっかりチャンスにつけてバーディを取って。あとは15番のショート(160ヤード)だったり、難しいパー3でしっかり耐えてチャンスにつけていきたいです」

攻めるべきホールと守るべきホール。そのメリハリが、この日の怒涛のバーディラッシュと安定感を生み出していた。

シード権獲得への青写真と、明日へ向かう揺るぎない集中

尾関にとって、今大会の首位発進は単なる1ラウンドの好スコア以上の意味を持っている。

今月行われた公式戦「ソニー 日本女子プロゴルフ選手権大会」で21位タイに入り、第2回リランキングの突破ライン(みんゴル基準200pts)を見事にクリア。現在222.09ptsを獲得し、暫定21位(第1回リランキング時は40位)につけている彼女だからこそ、今大会でさらに上位に食い込めば、来季シード権当確ラインと言われる500ptsも現実的な目標として見えてくるのだ。

川﨑春花、阿部未悠と3名で首位を分け合う混戦の幕開けとなったが、尾関の心境に気負いはない。

「明日も1日、今日みたいな感じで、一打一打に集中して頑張りたいなと思います」

出だしの不運を引きずらず、目の前の一打に集中し切る強さを見せた第1ラウンド。ショットとパットが見事に噛み合った今の尾関彩美悠なら、シード権獲得という大きな目標に向け、週末の利府ゴルフ倶楽部でさらなる飛躍を見せてくれるはずだ。

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