男子ゴルフの今季国内ツアー第14戦「リシャール・ミル チャリティトーナメント2026」(9月24~27日、石川県・朱鷺の台CC=6838ヤード・パー70)は大西魁斗の逃げ切り優勝で幕を閉じた。最終日は1イーグル、3バーディ、2ボギーの「67」で回り、通算21アンダーまでスコアを伸ばした。優勝は2022年「フジサンケイクラシック」以来、4年ぶり通算2勝目。令和6年能登半島地震の復興支援としてスタートした今大会は、今年は令和8年熊本地震の支援も掲げての開催となった。優勝した大西をはじめ、小平智、マスターズ2勝・PGAツアー通算12勝のバッバ・ワトソン、出利葉太一郎、長野泰雅らが頂点を目指した白熱の4日間を振り返る。

特別賞金を狙う小平智が「64」で単独首位発進! B・ワトソンも好位置をキープ

画像: 7バーディ、1ボギーの6アンダー64をマークした小平が単独首位に(撮影/姉崎正)

7バーディ、1ボギーの6アンダー64をマークした小平が単独首位に(撮影/姉崎正)

初日は7バーディ、1ボギーの6アンダー「64」をマークした小平智が単独首位に立った。今大会は1番、10番、18番ホールに特別賞金(各1200万円/複数均等割り・5%チャリティ)がかけられており、選手たちの大きなモチベーションとなった様子。「めちゃめちゃ意識してやっていました。(8メートルを沈めた1番のバーディパットは)グリーンを出てもいいくらいとんでもなく強い感じで入った」と振り返った。

かつての主戦場であるPGAツアーでともにプレーしたワトソンやケビン・ナの参戦も発奮材料となり、「バッバは世界マッチプレーでも一緒に回ったし、ケビンはインスタでもつながっている。若い選手にもいい刺激になるし、自分も負けずに頑張りたい」と意気込んだ。

1打差の5アンダー2位タイには出利葉太一郎、山下勝将、LIVゴルフから参戦の浅地洋佑が並んだ。

出利葉は6バーディ、1ボギーの「65」を出し、「バッバ選手と直接対決できるように週末も頑張りたい」とレジェンドとの同組ラウンドを熱望。

画像: 山下勝将は姉が「AIG全英女子オープン」女王の山下美夢有(撮影/姉崎正)

山下勝将は姉が「AIG全英女子オープン」女王の山下美夢有(撮影/姉崎正)

山下は姉が「AIG全英女子オープン」女王の山下美夢有で、母・有貴さんの出身地がコースのある石川県七尾市。「今、僕に何ができるかというとあまりないですが、ここ石川県で結果を出せば、頑張ろうと思ってくれる人も増えるかと思うので、頑張りたい」と話した。

注目のワトソンは「66」で4位タイ発進。「ポジティブなエネルギーをもたらすことができた」と笑顔を見せた。

女子ツアー通算13勝で男子ツアー初挑戦となった成田美寿々は8オーバー「78」と苦戦したものの、「本当にゴルフが楽しかった」と振り返った。

大西魁斗は2バーディ、2ボギーのイーブンパー「70」で40位タイからの滑り出しとなった。

小平智が圧巻イーグルで首位堅持! 大西魁斗が大会記録「62」で一気に急浮上

画像: 大西魁斗が大会記録となる「62」を出して上位に浮上(撮影/姉崎正)

大西魁斗が大会記録となる「62」を出して上位に浮上(撮影/姉崎正)

2日目も小平が1イーグル、4バーディ、ボギーなしの「64」をマークし、通算12アンダーで首位を堅持した。10番(パー4)では残り129ヤードの第2打をピッチングウェッジで打ち、2バウンドでカップインさせる圧巻のイーグル。「調子と成績がかみ合ってきた」と手応えを口にした。

長野泰雅が5バーディ、ボギーなしの「65」で回り、通算9アンダーの2位へ浮上。特別賞金の対象ホールである18番で残り95ヤードから60度で寄せてバーディで締め、「節目に目標があるから集中できている」と語った。

単独3位へ一気に駆け上がったのが大西だった。初日の「70」から一転、9バーディ、1ボギーの大会記録となる「62」を叩き出し、「アメリカのようにチャリティが定着した大会は素晴らしい。いいプレーで地域に笑顔を届けたい」と思いを語った。

画像: 2日目のワトソンはトータル6アンダーで7位タイに(撮影/姉崎正)

2日目のワトソンはトータル6アンダーで7位タイに(撮影/姉崎正)

ワトソンは2バーディ、ボギーなしの2アンダー「68」で回り、通算6アンダーの7位タイへ。成田は通算15オーバーで予選落ちとなったが、「もっと上手くなりたい」とさらなる成長を誓った。通算2オーバーまでの73選手が決勝ラウンドへ進出した。

大西魁斗が連日の記録更新「60」で圧巻の首位奪取! 小平智も2打差で最終組対決へ

画像: 3日目は大西が猛チャージ、10バーディ、ボギーなしの60をマークした(撮影/姉崎正)

3日目は大西が猛チャージ、10バーディ、ボギーなしの60をマークした(撮影/姉崎正)

3日目は記録的なスコアラッシュとなった。主役は大西だ。前半に3バーディを奪うと、後半に爆発。10、11番、そして13から17番の5連続を含む7バーディを重ね、10バーディ、ボギーなしの「60」をマークして通算18アンダー単独首位へ躍り出た。

前日の「62」に続く2日連続の大会記録更新を果たし、「気づいたら10アンダーだった。基本ピンは狙わないが3メートル以内に寄ってパットが入ってくれた。最終日も自分の内容を意識してやりたい」と足元を見つめた。

首位を譲った小平も踏みとどまった。ボギーを1つに抑えて5バーディの「66」で回り、通算16アンダー単独2位。大西とは2打差で最終日を迎えることとなり、「3日間安定してプレーできている。打数差も感じていないので明日はガンガン攻めて1番になれれば」と逆転勝利へ気合を入れた。

画像: バッバ・ワトソンとラウンドできた出利葉は「エキサイティングな一日だった」と振り返った(撮影/姉崎正)

バッバ・ワトソンとラウンドできた出利葉は「エキサイティングな一日だった」と振り返った(撮影/姉崎正)

3位タイに並んだ出利葉、長野も会場を沸かせた。出利葉は念願だったワトソンとの同組が実現。「エキサイティングな一日だった」と憧れのレジェンドの隣で躍動し、8バーディ、1ボギーの「63」で回って通算13アンダーへ浮上。「PGAツアーに出たい気持ちは毎週ある。優勝を目指したい」と言葉に力を込めた。

大西魁斗が劇的逃げ切りで4年ぶりV! 小平智、出利葉太一郎との死闘を制す

画像: 「本当につらいこともあった4年間だったので、こうしてまた優勝することができて、本当にうれしいです」と語った(撮影/姉崎正)

「本当につらいこともあった4年間だったので、こうしてまた優勝することができて、本当にうれしいです」と語った(撮影/姉崎正)

最終日は最終組の3人(大西、小平、出利葉)が激しい優勝争いを演じた。大西は1番でボギー発進となったものの、3番で2メートルのバーディパットを沈めて悪い流れを断ち切った。13番でバーディを奪った小平に一時は首位で並ばれたが、大西は冷静だった。14番で2.5メートルを決めて再び単独首位に立つと、16番(パー5)で9メートルのイーグルパットを沈めて勝利を大きく手繰り寄せた。

18番でティーショットを右へ曲げてボギーを叩き、最後まで手に汗握る展開となったが、最後は小平のバーディパットが外れた瞬間に優勝が決定。「本当につらいこともあった4年間だったので、こうしてまた優勝することができて、本当にうれしいです」と4年ぶりの美酒の味をかみしめた。

画像: 最終日最終組の様子(撮影/姉崎正)

最終日最終組の様子(撮影/姉崎正)

小平は18番で奥から2メートルのバーディパットが入ればプレーオフの可能性もあったが、わずかに右へ外れて万事休す。「昨日同様に落ち着いてプレーできました。やっと成績につながったので、この感覚を忘れないようにしていきます」と敗戦を前向きに受けとめた。

出利葉は1イーグル、5バーディ、ボギーなしの「63」をマークしたものの優勝には届かず。「大西選手が本当にすごかったし、(小平)智さん、僕も含めた優勝争いが本当にすごい、いい1日だった」と爽やかな充実感を漂わせた。

4位には通算17アンダーで長野、主催者推薦で出場したワトソンは通算9アンダー11位タイで4日間の戦いを終えた。

男子国内ツアーの次戦は「ドラッグストア・コスモスカップ」で10月1日に静岡県・グランフィールズCCで開幕する。


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