ビギナーを脱したゴルファーの前に立ちはだかるスコア120や100の壁。練習場に行く時間が取れないとき、ふと思い浮かぶのは「自宅での素振り」や「とりあえずクラブを握ること」。だが、「家でやって意味があるのか……」なんて疑いの目を向けてしまう人もいるだろう。今回は「効果の高い自宅練習」をテーマに、プロに解説してもらおう。
画像: ゴルフインストラクター・後藤悠斗プロ

ゴルフインストラクター・後藤悠斗プロ

自宅での練習について後藤プロは、「100切りを目指すゴルファーにとっては、『何となく素振りをする』のはあまり意味がない」と一言。スウィングの形が身に染みついていない場合、自宅練習では今の自分の課題や目的を明確にして取り組むことが何より重要だという。

画像: スコアに直結しやすい効果のある自宅練習は、「8時から4時の素振り」と「パター練習」

スコアに直結しやすい効果のある自宅練習は、「8時から4時の素振り」と「パター練習」

「まず、素振りの道具についてです。手軽な練習器具を使って素振りを行い、ヘッドスピードを上げようとするアマチュアをよく見かけますが、実はそれって逆効果になる可能性があるんです」(後藤・以下同)

自宅練習でよく使われる、主にヘッドスピードを上げる目的で使用する練習器具について、プロは意外な事実を指摘する。

「これは野球の論文データですが、自分のバットと比べて±10%以上重さが異なるものを振り続けると、ヘッドスピードが低下してしまうという研究結果が出ているんです。これはあくまで野球に関する結果ですので、ゴルフに完全に当てはまるとは言えません。しかし、基本的な動きとしては似ているため、仮に自分のドライバーが300gであれば、±10%以上(330g以上、270g以下)の練習器具を振り続けても効果が得られない可能性があります。自宅練習として取り入れる場合には気を付けてほしい点ではありますね」

用いる練習器具の基準がわかったところで、次にプロが推奨するのは「ただ素振りをする」のではなく、インパクト前後、つまり「ビジネスゾーン(ダウンスウィングでシャフトと地面が平行になる高さから、フォロースルーでシャフトと地面が平行になる高さまでの間のこと)」の正しい動きを身につける練習だ。

「インパクト前後のスウィングの形が整っていると、球が“ちゃんと”飛んでくれます。なので、ビジネスゾーンと呼ばれる『(時計の)8時から4時』の振り幅で、スウィング中の体の動きを確認するのはありだと思います。主なチェックポイントは、『肩と腕の間にできる逆三角形をキープできているか』『グリップがズレていないか』『連続で素振りしたときに左右対称で振れているか』どうか。周囲に当たらないようクラブを短く持っても構わないので、ビジネスゾーンを意識しながら素振りができると、より効果の高い自宅練習になると思います」

一方で後藤プロは「素振りを行う気持ちや時間があるなら、『パター練習』に励んでもらいたいというのが、正直なところ」と断言する。

「ラウンドのスコアを考えると、最も効果が高いと言えるのは『パター練習』です。パター用の練習マットがあるといいのですが、ない場合にはフローリングの板目に合わせて“真っすぐ打ち出す”練習を行うだけでも十分効果はあると思います。ただフローリングは硬くて転がりすぎてしまいますから、あくまで“打ち出す方向のイメージ出し”に注力してください」

以前、時間がないなかで行う練習であれば「ラウンド当日の朝練を想定した球数(1カゴ分=25球程度)を用意して、その球数で仕上げること」を推奨したが、そもそも「練習場に行く時間を見つけることが難しい」というのがアマチュアの悩みでもある。とはいえ、せっかくゴルフ熱があるのに、何にも取り組まずにいるのはもったいない。そんなゴルファーにはぜひ、“パター練習”や“効果がある素振り”を試してみてもらいたい。

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