「ダウンブローは上から打ち込む」「風が強い日は低い球を打つ」「オーバースウィングは直すべき」。ゴルフでは当たり前のように語られるこうしたセオリーは、本当に正しいのでしょうか?
低い球を打てば、風の影響を抑えられる。そう考えるゴルファーは多いでしょう。しかし、風速15m/sのアゲンストで検証すると、同じ「低い球」でも打ち方によってキャリーに約20ヤードの差が生まれました。
今回は「ゴルフ“勝手に”ダイジェスト」特別編として、レギュラー出演者の鈴木康介さん、S子さん、私・吉田洋一郎に、トラックマンのデータアナリスト・沖村哲也さんを加え、3つのテーマをデータで検証しました。実際のショットや体の動きを分析することで見えてきた、意外な事実を紹介します。
「ダウンブロー=上から打ち込む」ではない
ダウンブローと聞くと、クラブを鋭角に振り下ろし、ボールを上から打ち込む「V字軌道」のイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。しかし、ダウンブローでボールをとらえるために大切なのは、打ち込む動きそのものではなく、「スウィング軌道の最下点がどこにくるか」ということです。
今回、私が9番アイアンで実際にショットを打ち、トラックマンでスウィング軌道を確認すると、最下点はボール位置より9.1cm先にありました。スウィングは円軌道を描くため、最下点がボールより目標方向側にあると、ボールをとらえるときには自然とクラブヘッドが下降軌道になります。あのタイガー・ウッズも、7番アイアンの最下点が通常のボール位置より17cm先にあるといいます。こうしたデータからも、ダウンブローは必ずしも上から鋭角に打ち込むことではなく、スウィング軌道の最下点をイメージすることが重要だとわかります。
ダウンブローという言葉にとらわれると、特別な技術が必要だと考えがちですが、無理に上から打ち込む必要はありません。大切なのは、スウィング軌道の最下点に目を向けることです。
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低い球を打てば、本当に風に強くなる?
風が強いときは、ボールを低く抑える。これは多くのゴルファーが考えることでしょう。では、低く打ち出せば、それだけで風に強い球になるのでしょうか。
今回の検証では、風速15m/sのアゲンストの中で約150ヤード先のピンを狙うという状況を設定しました。時速に換算すると約54kmにもなる、かなり強い向かい風です。通常、私の8番アイアンの飛距離は150ヤードですが、この状況で通常のショットを打つと、キャリーはわずか57ヤード! 高く上がったボールが風に戻され、予想以上に飛距離が落ちる結果となりました。
そこで、目標に届かせるために5番アイアンに持ち替え、「通常のショット」「ライン出しショット」「パンチショット」の3種類で比較しました。通常のショットのキャリーは約100ヤードでしたが、低く抑えたライン出しショットでは約110ヤードまで伸びました。そして、意外な結果となったのがパンチショットです。スピンが増えて吹き上がるのではないかと予想していましたが、実際にはロースピンの弾道となり、キャリー約130ヤードを記録しました。3種類の中では最も飛距離が出たものの、強いアゲンストの中では、ピンまで約20ヤード届きませんでした。
この結果からわかるのは、球を低く打つだけでは、風に強い弾道になるとは限らないということです。弾道は、打ち出し角やスピン量、ロフト、アタックアングルなど、さまざまな要素によって変わります。見た目や感覚だけではわからない弾道の違いをデータで把握することが、風の強い日のクラブ選択や攻略のヒントになります。
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オーバースウィングに悩んでいる方も参考に
オーバースウィングに悩むS子さんの回では、トラックマンの3Dモーションキャプチャー機能を使い、スウィング中の体の動きやエネルギーの伝わり方まで分析しました。検証したのは、スウィングをコンパクトにする方法と、オーバースウィングを残したまま体を動かす順番を整える方法です。単にオーバースウィングを直すだけでなく、体の使い方を見直すことも改善の選択肢になります。なかなかオーバースウィングが直らない方は、ぜひ参考にしてみてください。
検証の模様を動画でCHECK!
今回の特別編では、普段は感覚や経験則で語られがちなゴルフのセオリーを、実際のショットとデータから検証しました。自分が正しいと思っていた知識も、改めて確かめることで、新たな発見があるかもしれません。練習やラウンドで抱えている「もやもや」を解消するヒントとして、ぜひ動画をご覧ください。




