国内女子ツアー「富士通レディース」は第2ラウンドが終了し、最終ラウンドへ向けて優勝争いが激化している。初日に首位タイに立った蛭田みな美がその座を堅守する一方で、驚異的なスコアで猛追する鈴木愛、そして劇的な締めくくりで勢いに乗る吉田鈴の実力者2人が背後に迫る。さらに本大会3勝を誇る古江彩佳が首位に並ぶ大混戦となった。それぞれの思惑と手応えが交錯するなか、運命の最終日を前に上位陣の声をお届けする。

【首位タイ・通算11アンダー】蛭田みな美、猛追する「古江ちゃん」に刺激を受け首位死守へ

画像: 2日目を終えて、蛭田みな美と古江彩佳が、通算11アンダーで首位タイに並んだ

2日目を終えて、蛭田みな美と古江彩佳が、通算11アンダーで首位タイに並んだ

初日から首位を守る蛭田みな美の原動力となったのは、別組で猛チャージを見せていたライバルの存在だ。

ラウンドの終盤にスコアボードを確認したという蛭田は、第一声で「さすが古江ちゃん。すごく伸ばしていたので、『伸ばさないと明日もやばいな』と思いました」と語り、古江の圧倒的なスコアメイクに強い刺激と危機感を受けたことを明かした。

それでも順位を下げることなく首位を守り続けたが、これには9番(383ヤード・パー4)で「15メートルぐらいありました」という圧巻のロングパットを沈めるなど、要所要所での勝負強さが大きく貢献した。

中盤戦からの確実な追い上げで、メルセデス・ランキングを37位まで上げてきた蛭田。一つずつ目標を達成し取り戻してきた自信が、強敵の追い上げのなかでも自身のゴルフを見失わずにプレーできる支えとなってくれるはずだ。

【3位・通算9アンダー】迷走からの脱却。「ピンから逃げない」鈴木愛が牙を剥く

画像: 「ピンから逃げない」姿勢を取り戻しつつある鈴木は、通算4アンダーの7位タイから通算9アンダーの3位へ

「ピンから逃げない」姿勢を取り戻しつつある鈴木は、通算4アンダーの7位タイから通算9アンダーの3位へ

首位タイに並ぶ2人の背中をピタリとマークするのが、本来の攻撃的なゴルフを取り戻したツアー通算22勝を誇る実力者・鈴木愛だ。

「これまでは左へのミスが続いていて、ずっとピンから逃げ続けていた」と、持ち味を出せないもどかしい時期を過ごしていた。しかし、SNSで発見したというコ・ジンヨン選手の「ドローヒッターなのにストレートに入る軌道」が特徴のスウィングを参考にしたり、ラウンド中に書いた多くのメモを振り返るなどの試行錯誤を重ね、ようやく「構えたところに振れるようになり、球もねじれなくなった」と復調への兆しが見えてきた。

「ピンを狙わないのは、やっぱりつまらないゴルフ。これをやっていてもどうせスコアは伸ばせないし、落とすだけ。それなら『思い切ってやろう』と、少し攻めるゴルフに戻ってくることができました。今まではよくなる希望がまったく見えなかったので、ようやく明るい方向に向かって素直に嬉しいなと思います」(鈴木)

迷走の果てに見えてきた希望に安堵する実力者は、その明るさを糧に逆転を見据えている。

【8位タイ・通算7アンダー】驚異の「65」!自身の成長を確信する吉田鈴の逆転シナリオ

画像: 初日:イーブンパーの46位タイから、通算7アンダーの8位タイに急浮上した吉田鈴

初日:イーブンパーの46位タイから、通算7アンダーの8位タイに急浮上した吉田鈴

優勝候補の一角として急浮上した吉田は、3番(391ヤード・パー4)で残り148ヤードのセカンドショットを7番アイアンで打ちイーグルを奪うなど、「65」という圧巻のビッグスコアを叩き出し、首位と4打差の8位タイにつけた。

本人は「『先週からラッキーが続いてるな』という感じ」と冷静に振り返りつつも、大きく飛躍を遂げつつある今季の走りに手応えを感じている。

「昨年と比べると、立ち位置もゴルフの内容もまったく違う。この1年で大きくステップアップしているなと感じています」

その一方で、さらなる高みを見据え、強いこだわりを見せながら最終ラウンドに挑む姿がある。

「2勝目以降は、口で言えても気持ちの面ではそうならない人が大半だと思っていて。優勝回数でしかその人の実力は表せないと思っています。ここからさらにレベルアップするのは今まで以上に難しくなるので、『何を磨こう』と考えながらプレーしています」(吉田)

飛躍するためのステップとして「毎週の優勝争い」を掲げる吉田。勝利を貪欲に目指す若き才能は、この混戦のなかでどのような輝きを見せるのだろうか。

■通算8アンダー、4位タイに並ぶのは4名
都玲華、高橋しずく、サイ・ペイイン、イ・ミニョン

■通算7アンダー、8位タイに並ぶのは7名
佐藤心結、菅沼菜々、吉田鈴、エイミー・コガ、吉本ここね、堀琴音、髙橋彩華

各々の思いを胸に挑む決勝ラウンド。果たして誰が抜け出し栄冠を手にするのか、彼女たちの熱き戦いを見逃すわけにはいかないだろう。


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