国内女子ツアー「富士通レディース」の第3ラウンドが行われ、今季初V、ツアー23勝目を狙う鈴木愛が3つスコアを伸ばして、通算12アンダーとし、3位から首位タイに浮上。 強風や厳しいピン位置に耐えながら持ち前のパッティングでしのぎ、実力者がひしめく大混戦の頂点にイ・ミニョンと並んだ。 最終日を前に「今年0勝で終わりたくない」と強い執念を燃やす名手が優勝に懸ける思いとは?
画像: 鈴木愛が首位タイに浮上(撮影/岡沢裕行)

鈴木愛が首位タイに浮上(撮影/岡沢裕行)

我慢の前半から一転、パットで流れを掴む

前半はティーショットがラフに入ることが多く、風の読みも難しいなかで我慢の展開を強いられた。

「前半はラフに入ることが多く、チャンスというチャンスがありませんでした。風の影響や厳しいピンポジションもあり、いい方向に打ててもチャンスメイクできるホールが少なかったです」(鈴木・以下同)

しかし、勝負所で名手のパットが光った。 ラフに入った5番、6番ではともに約20メートルの長いパットが残ったが、絶妙なタッチで1メートル弱に寄せて見事にパーセーブ。

「あそこをパーで抜けられたのが、今日の大きな流れを作れたところでした作れました」

後半については、チャンスをつくれた分、スコアを伸ばせなかったことを悔やんだ。

「結構チャンスが多かったので、あともう1つ、2つ伸ばしたかった。めちゃくちゃ西日と陰が入るところにあったので(ラインが)読みづらかったです。(日向と日陰の)両方入っているのが……。『陰なら陰』がよかったです(笑)」

満身創痍の体と向き合い、息抜きは「ポケモン」

それでもこの日、4バーディ1ボギーとして、首位タイに浮上。残りの試合数も10試合を切り過酷な終盤戦となっているが、そこで混戦を抜け出す力はどこから来ているのだろう?

「モチベーションですか……。『もうすぐシーズンが終わること』です(笑)。終盤にかけて疲れもたまってきますし、上手くいかないことに対してフォーカスしすぎて。やりたいスウィングや結果など、いろいろ考えて、(逆に)上手くいってないことが重なっています」

そんな彼女の唯一の息抜きは「ポケモン」のゲーム。

「この時期になるとストレス発散で始めるんです。早く終わって、帰りに車の中でやるのが楽しみ。寝る時間は削りたくないので、車の中で! 初期化を永遠に繰り返しているんですが、好きなポケモンが決まっているので、いつも同じポケモンを、いつも同じ場所で獲って、いつも同じメンバーにしています。だからつまらないです(笑)」

一度決めた己のゴルフを貫き通す百戦錬磨の名手の人柄、彼女のブレない芯の強さは、意外な面にも表れていた。

大混戦を制し、自らのスタイルで今季初勝利を狙う

周囲を笑わせるコメントを残してくれた鈴木だが、心にはしっかり執念を燃やしている。

画像: 鈴木愛が「ショットがめちゃくちゃ上手い」と評価するイ・ミニョンが首位タイ

鈴木愛が「ショットがめちゃくちゃ上手い」と評価するイ・ミニョンが首位タイ

「『今年を0勝で終わりたくない』というのはあります。今まで勝てなかった年のほうがたぶん少ないので。一つでも勝って終わりたいという思いがあります。(今までは)まくって優勝はほとんどなくて、逃げ切りのほうが多い。のびのびと自分のプレーをするほうが好きなので、首位に立ったほうがいい。(首位タイに並ぶイ・ミニョンについては)ショットがめちゃくちゃ上手いので、あんまりビタビタ来られるのは嫌だなぁ~と思いますが、パットが得意なので、外からドンドン入れてやろうと思います(笑)」

自らのペースを貫き、ツアー通算23勝を目指す鈴木。

後ろには、1打差の3位タイに吉田鈴と菅沼菜々、2打差の5位タイに堀琴音と蛭田みな美が続いている。さらに3打差の8位タイには髙橋彩華、サイ・ペイイン、古江彩佳と大混戦の今大会。 百戦錬磨の名手の意地で、熾烈な優勝争いを抜け出し今季初勝利の栄冠を奪えるか。

写真/岡沢裕行


This article is a sponsored article by
''.