いよいよ来週に迫った国内女子ツアーと米女子ツアーの共催イベント「TOTOジャパンクラシック」。かつては「世界のトップ選手のプレーが日本で見られる試合」という印象でしたが、直近5大会中4大会で日本人選手が勝利を挙げており、あたかも世界への登竜門のような印象にもなっています。そんなTOTOジャパンクラシックの注目選手のスウィングを1人ずつ分析していきます。第3回目は渋野日向子選手です。
画像: スウィングをアップデートし続けている渋野日向子(撮影/有原裕晶)

スウィングをアップデートし続けている渋野日向子(撮影/有原裕晶)

2019年、海外初出場だったAIG全英女子オープンで優勝し、樋口久子以来となる日本人2人目のメジャー覇者となった渋野日向子選手。2022年から米女子ツアーにフル参戦し、2024年には全米女子オープンで2位に入りました。

ただ、2025年はシード落ちの危機に瀕し、今季も18試合に出場して予選通過は8回。トップ10入りは、勝みなみ選手とペアを組んだダブルス戦のダウ選手権での5位タイの1回だけとなっています。

一方で、メジャーでは全米女子オープンで17位タイ、アムンディ・エビアン選手権で16位タイとそれぞれ見せ場を作り、大舞台での輝きは健在。そんな渋野日向子選手のスウィングを、中村修プロに分析してもらいました。

画像: コンパクトなトップからハイフィニッシュへ振り抜く

コンパクトなトップからハイフィニッシュへ振り抜く

「国内ツアーで活躍していた頃と比べてフラットでコンパクトなトップの位置に改造し、その後もアップデートを続けています。アドレスで両肩と手元で作った三角形を崩さずに、肩のラインや胸の動きと同調して上げていきます。ジョン・ラームを思わせるショートトップから、ハイフィニッシュへと振り抜いていきます」

もともとは高いトップが特徴的だったスウィングをコンパクトに改造した後も、スウィングのアップデートを続ける渋野選手。中村プロが注目するのは、切り返しからのシャフトのしならせ方です。

画像: アッパー軌道でボール初速、打ち出し角、スピン量という飛距離の三大要素を最大限に引き出している

アッパー軌道でボール初速、打ち出し角、スピン量という飛距離の三大要素を最大限に引き出している

「どのプレーヤーも体の力をグリップを通してクラブに伝えますが、渋野選手は下半身、上半身、腕とどこにもゆるみがなく、体で作ったエネルギーを非常に高い効率でクラブに伝えています。インサイドからアッパー軌道で放たれたボールは、ボール初速、打ち出し角、スピン量という飛距離の三大要素を最大限に引き出しています」

そんな渋野日向子選手のスタッツを見てみると、強みとなっているのがグリーン周りです。パーオンを逃したホールでパー以上を記録した割合を示すスクランブリングはツアー19位。グリーン周りでどれだけスコアを伸ばしたかを示すSGアラウンドグリーンも49位と平均を上回っています。

ハマったときの強さは疑いの余地がない渋野選手は、2019年のAIG全英女子オープン以来となる米ツアー2勝目を、日本で挙げることができるでしょうか? 「シンデレラの帰還」を、世界中が待ち望んでいるのは間違いありません。

写真/大澤進二

TOTOジャパンに出場する米ツアー組のスウィング解説


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