12フィート超の高速グリーン――山路晶が見せた「OUT31」の猛攻
好スコアが並ぶ一方で、今年の武蔵丘GCは決して易しい顔を見せているわけではない。グリーンコンディションは初日がスティンプメーター12 1/3フィート、2日目も12 1/4フィートと、女子ツアー屈指の超高速セッティング。わずかなタッチの狂いが大叩きに直結するシビアな状況下で、選手たちはそれぞれのスタイルで攻略を試みた。
山路晶の強みは、卓越したショット力とパッティングにおける思い切りの良さだ。

パット数は「29」と極端に少ないというわけではないが、タッチを合わせることに集中することで「楽なゴルフ」を展開している山路晶
「距離感をまず大事に打とうと思っていた」と語る通り、高速グリーンに対して無理な強気パットを避け、タッチを合わせることに集中した。その慎重さを支えたのがピンに絡むアイアンショットだ。フェアウェイキープは14/14(100%)、そしてパーオン率は17/18(94.4%)とともに全体の1位を記録。「全体的に調子が良く、ショットがついているので楽にゴルフができている」と振り返る通り、ショットで短いバーディチャンスを量産した。
その爆発力を象徴するのが前半のアウトコースだ。山路は初日、2日目ともにアウトを「31」(5アンダー)で回り、2日間合計で10バーディ・ノーボギーという驚異的なロケットスタートを披露。切れ味鋭いショットで波に乗り、グリーン上では慎重に距離感を優先するというメリハリの利いた攻略法が光った。
地元・埼玉の声援を力に――佐久間朱莉の「有言実行」マネジメント
一方の佐久間朱莉は、極めて冷静な「有言実行のマネジメント」でスコアを組み立てた。

地元のギャラリーの声援を力に変えて優勝を目指す佐久間朱莉
「今日は10アンダーにすることを目標にスタートしたので、クリアできてよかった」と語る彼女を後押ししたのが、地元・埼玉(埼玉平成高出身)のギャラリーによる温かい声援だ。「初日、2日目とたくさんのギャラリーさんが駆けつけてくれて、本当におかげでこのスコアが出ている」と感謝を口にし、大声援を力に変えてコースに向き合った。
象徴的だったのが、難易度が2番目に易しいバーディ必須の最終18番(パー5)だ。佐久間は「セカンドショットは本当にいいボールが打てた」と手応え十分のショットで2オンに成功。確実にバーディを奪って目標スコアを達成し、昨年の年間女王としての勝負強さを示した。
最終組の三つ巴と、首位から4打差に11名がひしめく大混戦

25年「Sky RKBレディスクラシック」以来の最終日最終組となる小祝さくら
「優勝を目指して、皆さんが楽しめるゴルフができたらいいなと思います」と笑顔を見せる山路。地元ファンの前で大一番に臨む佐久間。そして首位タイに並ぶ小祝も「朱莉ちゃんも山路晶ちゃんも強い選手。自分もたくさんバーディを取っていいプレーができるように頑張りたい」と意気込みを語る。
最終日最終組は、この3名による見応え十分の直接対決となる。
しかし、優勝争いはこの3人だけにとどまらない。1打差の4位に野澤真央(通算10アンダー)、3打差の5位タイにルーキーの藤本愛菜と鳥居さくら(通算8アンダー)、4打差の7位タイにはホステスプロの稲垣那奈子、エイミー・コガ、前年覇者の仲村果乃ら5名(通算7アンダー)が追走。首位から4打差以内に11名がひしめく大混戦となっている。
12フィート超の高速グリーンを舞台にしたバーディ合戦。栄冠を掴み取るのは誰か、最終日の決戦から目が離せない。
写真/有原裕晶
【動画・約26分】樋口久子 三菱電機レディス2日目ロングハイライト【U-NEXTゴルフ公式YouTube】
【山路晶か?小祝さくらか?佐久間朱莉か?それとも??】樋口久子 三菱電機レディスゴルフトーナメント大会二日目ハイライト
www.youtube.com

