日本ゴルフツアー機構(JGTO)選手会主催大会として開催された「2026フォーティネットプレーヤーズカップ」(千葉・成田ヒルズカントリークラブ)。今年で2回目の本大会をスポンサードするフォーティネットジャパン合同会社の社長執行役員、与沢和紀氏に話を聞いた。
画像: 企業カラーの赤いトロフィー。試合前には日本法人である与沢社長の手元にあったが、表彰式ではアジア太平洋地域(APAC)担当シニアバイスプレジデントLuca Simonelli(ルカ・シモネッリ)氏から勝者に手渡された(写真/岩本芳弘)

企業カラーの赤いトロフィー。試合前には日本法人である与沢社長の手元にあったが、表彰式ではアジア太平洋地域(APAC)担当シニアバイスプレジデントLuca Simonelli(ルカ・シモネッリ)氏から勝者に手渡された(写真/岩本芳弘)

――そもそもゴルフトーナメントをスポンサードされた理由はどこにあるのでしょうか。

与沢氏:弊社の日本におけるプレゼンスを向上するということが最大の目的です。いろいろと営業活動で回っているなかで、「フォーティネット」という会社名を知らない経営幹部の方々も結構いらっしゃると感じていました。まずは社名を覚えていただきたい、そして次に、何をやっている会社かを知っていただければと思いました。トーナメントを支援することが、取引先の会社に訪問したときの会話につながる“トリガー”になるであろうと考えています。
 
ゴルフというスポーツは、経営層の方々をはじめ、幅広い世代や立場の方々に愛されていますから、そこでプレゼンスが上がるということはビジネスにつながると思っています。やはり、ビジネスを考えてやらないといけませんからね。それに、ラグビー、バレーボール、バスケットボールなど試合を見て楽しむスポーツは多々ありますが、試合を見ることはもちろん、自らも参加して楽しむということになると、やはりゴルフということになると思います。

画像: フォーティネットジャパン合同会社の社長執行役員、与沢和紀氏

フォーティネットジャパン合同会社の社長執行役員、与沢和紀氏

――与沢さんがお考えになるゴルフの魅力は何でしょうか?

与沢氏:思った通りにいかないところが魅力ですね。たとえばどんなに練習してもその通りにいかない。練習場では9割方成功するのに本番になると5割しか成功しない……。しかし、こういった悔しさが次につながるのですね。ゴルフを始めた頃は思っていました。「なぜ皆、こんなことに真剣になるのか、たいしてスコアは伸びないのに」と。しかし、微妙に上手くいったりすることもありますから、「次回はこうしよう」とチャレンジの気持ちがどんどん湧いてくるので、「これでやめた」とはならないのです。
 
また、ゴルフはいろいろな方と交流ができます。ラウンドするとお昼を挟んで短くても5時間くらいはご一緒しますよね。これはもう、人間性が見えます。こちらも向こうも隠せない(笑)。そこで好かれる関係性を作ることができることが非常に重要だと思います。ビジネスで考えたとき、会社を訪問しても30分~1時間がいいところで、“人間”まで知るということはあまりないですから。ソリューション、サービスなどの話以前に、日本ではやはり人間関係の構築が重要です。

――さて、本大会は、プロアマ戦で選手たちのトークショーを取り入れたり、今年から出場選手のレッスン会を開催したり、多くの新しい取り組みを行っています。

与沢氏:プロアマ戦のときは風が強かったけれど、皆さん楽しんでくださったようです。参加者の皆さんとプロの皆さんが和気あいあいと楽しめることが非常に重要です。トークショーなども、倉本(昌弘)さんや(堀川)未来夢さんのキャラクターもいいですし、JGTOのメンバーを見ても、皆さん、スポーツとしてもしっかり取り組んでいるけれど、きちんとエンターテインメントができる方ばかりです。トーナメント本戦は、それぞれの戦いがあると思いますが、プロアマ戦でのプロの皆さんは見事に心意気が違います。

――倉本昌弘副会長が「第5のメジャーにしたい」と言っているそうですね。

与沢氏:最初から倉本さんはそうおっしゃっていたので、そうであるならばサポートしていきたいと感じますよね。

画像: 会場風景。サイバーセキュリティ企業であるフォーティネット。本社(アメリカ)は、今年からLPGAのツアースポンサー(フォーティネット・ファウンダーズカップ)を始めた

会場風景。サイバーセキュリティ企業であるフォーティネット。本社(アメリカ)は、今年からLPGAのツアースポンサー(フォーティネット・ファウンダーズカップ)を始めた

――本大会は、ローピングを近くしてギャラリーの方がより近くで見られるようにしたり、18歳未満と65歳以上の方、そして地元千葉県栄町在住・在勤の方は入場料無料にしたりしています。

与沢氏:そうですね、特に地域貢献、地域を盛り上げようという気持ちは非常に重要です。やはり、単に一過性の企業としてのイベントを超えたものを目指していきたいですね。また、小学生の皆さんがプロの試合を間近で見て、どんなことを感じてくれるのか楽しみにしていたのですが、目を輝かせて楽しんでいる姿を見て、とてもうれしく思いました。この経験をきっかけに、将来プロを目指す子どもが出てきてくれたら、こんなに素晴らしいことはありません。

――今さらですが、与沢さんのゴルフ歴を教えてください。

与沢氏:30年くらいです。ハンディキャップは持っていなくて平均スコアは93、94でベストは81。その程度です(笑)。でもゴルフは好きですね。実は始めた頃は、義務的に先輩上司から言われて嫌々やっていました。「他にやりたいこといっぱいあるのだけどなあ」とか、15ホール目くらいから「早く終わらないかな」と思うようなゴルファーでした(笑)。でも今となれば、友人・知人・先輩、かつての同級生・同窓生、多くの気心が知れている皆と一緒に回ることが楽しい。実力も似たようなものですしね。不思議なんですよね、ゴルフって。毎週のようにやっていて、決してスコアがよくなっていくようなものでもないのに、なぜか続けてしまう。ゴルフを通じて、社員がお客様やパートナーとの接点を広げてくれたらうれしいと思っています。当社は、600人を超えたので、チームごとで社内コンペは行っています。お客さんやパートナーさんにはゴルフをされている方は当然多いので、そのためにもうちに入社したらゴルフをやってほしいなと思います。

画像: 大会後の阿久津会長のあいさつ。「少しでも選手との距離が近いということを目標に、いろいろな施策をしてこの大会に臨みました。また来年もより盛り上がるように、考えていきたいです」(写真/岩本芳弘)

大会後の阿久津会長のあいさつ。「少しでも選手との距離が近いということを目標に、いろいろな施策をしてこの大会に臨みました。また来年もより盛り上がるように、考えていきたいです」(写真/岩本芳弘)

――社長ご自身も“ゴルフ好き”だと知ることができて嬉しいです。今後、この大会がどのようになるとよいとお考えですか?

与沢氏:来年も継続していきたいと考えています。弊社は他のスポーツのサポートも行ってはいますが、この規模で行うのは男子ゴルフだけです。男子プロの魅力は、まず迫力があること。ずば抜けた技量で、飛距離にせよ正確性にせよ、アマチュアゴルファーの1.5倍から2倍くらいの技量でしょう。もちろん、テレビで見ても楽しいのですが、現場で見ると「おおーっ!」となる。このボールの高さで、この正確さで見事に着地して……と。ですからやはり、ファンの方が来場したくなるためにはどのように盛り上げていくのかを考えていくことは重要だと思います。

画像: 今年の新しい試み、出場選手(篠優希と嘉数光倫)によるレッスン会の1コマ

今年の新しい試み、出場選手(篠優希と嘉数光倫)によるレッスン会の1コマ

画像: 軌道をイメージしやすいよう、地面に2本のティーを等間隔に立てる

軌道をイメージしやすいよう、地面に2本のティーを等間隔に立てる

画像: スタンス幅の説明をする嘉数

スタンス幅の説明をする嘉数

今年の新しい試み、出場選手(篠優希と嘉数光倫)によるレッスン会の1コマ。
 
「フェードを打ちたい。フックが出るので」という男性に、「いいドローを打っている」と2人。極端な“フック球”が出ないようにレッスン。
 
軌道をイメージできるように2本のティーを等間隔に2本立てる。
 
「ティーを刺して視覚でイメージする。球に合わせていくと外(アウト)にクラブが出やすいんですけど、体の回転なりに振り抜くとクラブの収まりがいい。インに振るためにティーの方向にクラブを振り抜いてください」(篠)
 
すると引っかからないドローボールで飛距離も出た。
 
「あとはスタンス。狭くしたほうが回りやすいとか気持ちいい感じだったら全部狭めていい。スタンスが広いと、左右に動きやすくなるので、狭くして体の中心の軸を意識して。一本の棒が通ってると思って打ってください」(嘉数)

取材・文/吉竹鎮代


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