引退を発表した宮里藍に惜しむ声が鳴り止まない。これまで数え切れない感動を我々に与えてくれた藍だが、残された時間の中で再び優勝の二文字を掴むための条件とは? 4歳の頃から藍を指導してきた父・優氏が語った。

長年指導してきた父が見た娘・藍

藍がアメリカに渡って2年後、憧れの人だったアニカ・ソレンスタムが引退を発表した。ちょうど9年前の5月のことである。

「活躍できなくなって、もうアニカは終わりだ、といわれたまま引退したくありませんでした。でもシーズン開幕戦(2008年SBSオープン)に勝って、まだ十分やれることを証明できた。これで心置きなくクラブを置くことができます」

画像: 2017年サントリーレディスに出場している藍。彼女が狙っているのは「優勝」だ(写真/岡沢裕行)

2017年サントリーレディスに出場している藍。彼女が狙っているのは「優勝」だ(写真/岡沢裕行)

そこには試合中見せていた険しい表情が消え、柔和な笑みを浮かべる孤高の女王の姿があった。引退を決意した今、藍にもアニカのように有終の美を飾ってもらいたいもの。約5年遠ざかっている優勝を実現するための条件とは? 優氏はこう解説する。

「ショットに関してはフォローの振り抜きがポイントになります」と優氏。今春、飛距離が著しく落ちた時期があり「チェックするとフォローでフワッと力を抜く動作が見られた」という。

「球を打ったあとなのだから、どう振っても飛距離に関係ないと思われがちですが、フォローをどう振るかで結果は大きく変わります。フワッと力を抜けば強い球は打てません。フォローをしっかり、ヘッドをターゲットに放り投げるイメージで力強く振り抜く。ここを意識することで一瞬にして20~30ヤード飛距離が変わりました」

特にインパクト直後、左手の親指を地面に向ける『サムダウン』が「飛距離に直結する」(優氏)のだそうだ。

ポイントは「フォロー」と「パッティング」

一方、パッティングに関しては、2017年のはじめからクロスハンドでイップスを脱したが「ここでも1つ注意すべきポイントがある」のだとか。

「左腕のリードだけで打とうとするとフェースがかぶってどうしてもフックすると藍がいい出した。普通引っ掛けたくない人が左手1本で打つイメージを持つものですが、藍の場合は逆の現象が起きていたのです。そこで、左腕1本でストロークするのではなく、フォローで少し右手を動かすことを勧めました。するとリリースのタイミングが良くなり、思ったところに球が転がるようになったのです」(優氏)

飛距離アップとパッティング。この2つが相まって中京テレビ・ブリヂストンレディス最終日での『64』というビッグスコアに繋がった。

画像: 2017年中京テレビ・ブリヂストンレディスは12年ぶりの大会出場だった(写真/岡沢裕行)

2017年中京テレビ・ブリヂストンレディスは12年ぶりの大会出場だった(写真/岡沢裕行)

「ショットに関してはフォロー、パッティングではクロスハンドの加減。この2つがシーズン後半で優勝を狙えるかどうかの技術的な鍵になります」と優氏は締めくくった。

あと必要なのは応援。ファンの声援を力に替えてきた藍の底力に期待したい。

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