今回からシリーズでお伝えする「PGAツアー スウィング超解説」。世界のトッププロのスウィングのメカニズムを紹介していきます。分析するのは、気鋭のスウィングコーチ中井学プロ

第1回目のプレーヤーは、アダム・スコット

画像: らくらく300ヤードオーバーのアダム・スコット

らくらく300ヤードオーバーのアダム・スコット

「タイガーのスウィングにしてくれ」と名コーチ、ブッチ・ハーモンに教えを乞い、かつては“ホワイトタイガー”とも言われた完成されたスウィングの持ち主。今もなお、“世界屈指の美しいスウィング”は変わらず、今季も勝利を重ねています。
では中井プロ、解説をお願いします!

体が動くことで手とクラブの
位置が変わるだけ!

「アダム・スコットの特徴は、スウィング中、手や腕をまったくと言っていいほど使わないことです。アドレスからフィニッシュに至るまで、常に手が体の正面にあります。言い換えれば、体が動くことによって、手の位置クラブの位置が変わるだけのスウィングです」

「したがって、テークバックとダウンスウィングのシャフトの傾きがほとんど変わりません。スウィングプレーンに変化が生じないわけですから、曲がりが非常に少ないんです」

画像: 体が動くことで手とクラブの 位置が変わるだけ!

「プレーンが乱れなければ、スウィング効率がよくなりますから、飛距離にもプラスに作用しますが、プラスアルファの飛距離の要素としては、体の捻転があります。トップでのセオリーとされる肩は90度、腰45度の回転。しかし、アダムの場合は、肩は90度以上回り、腰は45度未満抑えられています。捻転差が大きくなるので、蓄積されるエネルギーは増します」

「切り返しからダウンスウィングでは、一見タメを作っているようにも見えますが、実際はトップの形のまま、体が戻っただけ。腕と体の位置関係はトップの時と何ひとつ変わっていないことがわかります」

「そして、インパクトでは手や腕が何もせずに下りてきています。これによって大きな遠心力が生まれるのです。そして、これと引き合う力が、さらなる飛距離につながります。
振り遅れないために体の回転を止めて腕を振ることをよしとする理論もありますが、これは逆にいつまでたっても振り遅れの危険と隣り合わせ。腕と体の位置関係を変えないのが、PGAツアーでは常識となっています」

右手を開いて持って
腰がリードする感じを覚える

画像: 腰の回転を先行させ、手は後からついてくる感じでOK

腰の回転を先行させ、手は後からついてくる感じでOK

では、最後に中井プロからワンポイントレッスン!
「手や腕になにもさせないためには、右手の親指と人差し指を開いてスウィングしてみましょう。腰が先行して回転し、その後に腕がついてくる感覚がつかめます」

中井プロの「PGAツアー スウィング超解説」、次回もお楽しみに!

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