冬の枯れ芝からのアプローチは「転がし」がやさしいが、グリーンが硬く、高速になっているためにその距離感も難しい。そして、どうしても高さで止めなければならない状況は「ロブショット」が必要になる。そしてサラッと打てるとカッコイイショットでもある。そんなロブショットの打ち方を小林正則プロに教えてもらった。
イメージするのは「落としどころ」だけ
「例えばこの状況、ピンまで12~3ヤードで、奥が下っています。転がすと、そのままの勢いでグリーンを出てしまう恐れがあります。こんなときに、ロブショットを打てるといいですね」(小林正則、以下同)
「ロブは、高く上げなければならないと思っている人もいるかもしれませんが、大事なのは”落としどころ”なんです。どこに落とせば、トロトロ~っとカップに寄っていくか。そのイメージがとても重要です。この場合なら、グリーンエッジとピンの間に落として、傾斜でカップに寄っていくイメージです」。ではロブショットを打つときのポイントを教えてもらおう。
「下半身を安定させるために、がに股で構えます。足を使う意識はありません。このまま体を回転させて打っていきます。ボール位置は体のほぼ真ん中です。インパクトゾーンは長くイメージします。バンカーショットと同じで、ボールの2~3センチ後ろから、芝と一緒に、ボールを根こそぎ持っていく感じです」
フェースをガバッと開く。「僕は60度のウェッジをガバッと開いて構えます。フェースを開くことで、ロフトとバウンスが効くんです」
絶体絶命のピンチを、ロブショットを駆使してサラリと切り抜けたなら、次のホールから、まわりの目が変わること必至! ボールと芝の間に、ソールを滑りこませる隙間がないと、トップする危険がある。ライをよく観察し、いざ、チャレンジ!!
(月刊ゴルフダイジェスト2016年6月号より抜粋)