「ヒーローワールドチャレンジ」で1年3カ月ぶりに復帰したタイガー・ウッズ。全盛期のタイガーを語るうえで欠かせないのが「スティンガーショット」。今回はアマチュアゴルファーには一見、ハードルが高そうなこのショットの打ち方を紹介しよう。
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スティンガーショットは手首を使わないパンチショット
日本におけるパンチショットの達人、金井清一プロが解説してもらった。
「タイガーのスティンガーショットは手首を使わないパンチショット。僕らのパンチもタイガーのスティンガーも、体のどこかが緩んでしまったらできない」(金井プロ、以下同)。
スティンガーショットはスウィングの基本に通じる
「ゴルフのスウィングって、道具を使うものだからある程度いい加減な振り方でも当たるんですよ。でも、体が緩むから方向のブレも大きい。タイガーのスティンガーも僕らのパンチも、それを防ぐためにやっているんです。すなわち、ボールを曲げない打ち方は、スウィングの基本と言えるでしょう」
「僕なんかもスウィングの調子が悪いと、パンチショットの練習ばかりしてましたもん。要は体を緩めせないミニチュアスウィングで、クラブの動きを常にコントロールする打ち方の練習になるんです。そういうスウィングの基本を覚えずして、ゴルフを語るなと僕は言いたいね」
スティンガーショットを練習することは、アイアンの基本ダウンブローにつながる
「ただ、ゆっくり振るアプローチとか、ショートアイアンならともかく、ロングアイアンでもやるんだからタイガーはすごいよ。フェースを返さないからスピンも抑え気味で打てるだろうし。スティンガーは、パンチショットの進化形と言えるかもしれないね」
「まず構えは、右肩を落としたら絶対ダメ。アイアンで厳禁のすくい打ちの準備をしているようなものです。テークバックでは胸と右腕をくっつけて上げていく。身体の中心にグリップがある感覚のまま、左腰を切って、左に振り抜く。これがアイアンの基本、ダウンブローショットにつながるんです」
スウィングの基本に通じるスティンガーショットを練習し、アイアンショットの方向性を磨いてみてはいかがだろうか。