永野竜太郎のクラブへのこだわり。PINGをテストしようと連絡してからクラブが届くまでの対応の速さに驚いたという永野。
テストを重ねていくうちにPINGのやさしさにハマっていったようです。今回はドライバー、アイアン編をお届けします。
デカヘッドは
打たず嫌いだった
まずはドライバーから。どんなタイプのヘッドが好みなんですか?
もともとデカヘッドはダメだったんです。見た目で無理っていうのもあったのです。でもPINGのデカヘッドを使ってみたら簡単だということに気がついて。食わず嫌いじゃないんですが、打たず嫌いだったんですよね(笑)。
ブリヂストン(以降BS)時代はどんなヘッドを使ってましたか?
小ぶりの430CCのヘッドを使ってました。以前はデカヘッド=えー!ムリっ!て感じだったんですよ。でも打ってみたら飛んで曲がらないし。
その後にトラックマンで計測してもらったら数値もよかったんです。それまで使っていたモデルよりアベレージで7~10ヤードくらいは飛んでました。
以前使っていたG30のヘッドはノーマルでしたか?
そうです。ロフト9度のノーマルタイプです。昨年の中日クラウンズ(4月末開催)が終わったときから全く変えていないです。
それは、すごい。
変える要素がなかったんです。だから割れないでくれよって思ってました(笑)
今回のGシリーズにはスムーズに移行できましたか?
そうですね。基本的に新しいものはなんでも打ちたがるたちなので。
ノーマルタイプのヘッドですか?
そうです。LSも打ちましたが、G30と同じノーマルタイプのヘッドでロフトは1度立てて使っています。見た目も変わらないですし、低重心になったと思いますが全く違和感なく移行できましたね。
シャフトは何を使っていますか?
グラファイトのシャフトを好んで使っています。今はツアーAD GPの8Xです。DIとかPTとか粘り系のシャフトが好みですね。
一番の不安はアイアンだった
アイアンはどんなヘッドが好みなんですか?
PINGは素材がステンレスなので打感が硬いイメージだったんです。それが打ってみるとすごく柔らかくて、球もよかったんです。
サンドウェッジから3番アイアンまで、最高到達点が全部同じ。高さ35ヤードぐらい。自分は弾道が高い方なんですけど、その高さですべて揃ってたので一発で不安がなくなりました。
これは行けるという感触だったんですね
やっぱり球のばらつきは怖いんですよね。ナイスショットなのに弾道がが低かったり、高すぎたりすると距離感や風の影響も受けますしね。
このアイアン(S55)はピンの中では一番難しいと言われていますが、今までの僕にしてみたら簡単に感じるんです。ブレード形状でコンパクトなのですが、打ってみるとキャビティの簡単さがあって見た目とやさしさが両立しているんです。
少し芯を外した時でもある程度球のバラつきが小さいくて。マッスルだと芯を外すと距離感の違いが大きいのです。
だけど、このアイアンだと、ある程度当たんなくてもこれぐらいまで飛んでくれるっていう感覚がありますね。
それでは、戦い方も変わりましたか?
そうですね。今までは、全部がディフェンス。全部がネガティブなことを考えながら、最悪の最悪を想定したディフェンシブな感じでやってて攻められなかったんです。ピンがあってアゲンストでこれミスったら飛ばないからとか、いろいろな無駄なことを考えてた。でもこれは最悪でもこれくらいは飛んでくれるから大丈夫と思えるようになりました。
もっと攻撃的に行きたいなという感覚?
そうなんです。それはもちろんクラブのこともあるし、自分のやりたいゴルフのスタイルとマッチしてきたという感覚です。そのためにはスウィングはこうした方がいいなとかいい方向に向かっていますね。
ライ角はどうしていますか?
BSの時から少しアップライトにしてもらっています。1度弱くらいですね。
シャフトはKBS?
KBSのシャフトを使っている選手が勝っているのをみて、聞いたらCテーパーとだよと教えてもらって。このシャフトは球が強くてスピン量も減る傾向にあります。昨年のクラウンズの練習場でテストしてフィーリングがよかったんです。
フィッティングはツアーレップの方としているんですか?
そうですね。ツアーレップのウィルさんはクラフトマンじゃなくてプレーヤー目線だから、選手がこういう時にこういうものを欲しがるとか、こういう球が打ちたいとかわかってくれるんですよね。
なるほど、それはウィルさんの存在が大きい?
大きいですね。最近は全部お任せしています。ちょっと気になるところがあると、ちゃんと作ってきてくれますから。この前も5Wを作るときにロフトとかシャフトの長さとかどうするか聞かれたので、いやもう全部お任せしますって。
vol1のPINGとの馴れ初めからのお話しはコチラ
vol3ではウェッジとパターの話を詳しくお届けします。月刊ゴルフダイジェスト9月号にはもっと詳しく載っていますよ!
写真/有原裕晶