「親父のおさがり鑑定団」では、過去モデルではあるものの、未来に継承したいそのクラブにまつわるエピソードをご紹介します。

コブラ「グレッグ・ノーマン・マッスルバック」

名手の名前がトレードマーク

画像: コブラ グレッグ・ノーマン・マッスルバック 1995年

コブラ
グレッグ・ノーマン・マッスルバック
1995年

コブラがノーマンのためにいくつか用意したアイアンの中でも、エースアイアンとなったのがこのモデル。軟鉄鋳造のアイアンを使い続けたノーマンが求めたソリッドな打感を実現した。鋭さを感じさせる細いトップエッジはまさに「プロ好み」。

「将来性」にかけてノーマンはコブラと契約

コブラの使い手といえば、今ならリッキー・ファウラーや、レクシー・トンプソン の名前が挙がるが、かつてコブラは世界ランキング1位まで上がったグレッグ・ノーマンが使うクラブとして有名だった。

画像: 現在コブラと契約しているリッキー・ファウラー

現在コブラと契約しているリッキー・ファウラー

ノーマンがコブラと契約したのは、1990年8月のこと。当時のノーマンは10年間使い続けていたスポルディングとの契約が切れたばかりで、次の契約先を巡って大手メーカー同士で争奪戦が繰り広げていた。まだまだ新参メーカーだったコブラ社とノーマンは、自分たちの「将来性」にかけて契約を締結した。それはつまりオーガスタを制するアイアン作りを意味した。

契約書にサインする前には「どんなクラブでもプレーする」と言い張ったノーマンだったが、コブラが作るアイアンにはなかなか「OK」を出さない。それもそのはず、ウイルソンを経てスポルディングを辿るアイアン遍歴を歩んでいただけに、ノーマンがコブラに求める要求は高かったが、この鋭いマッスルバックを気にいったのだ。

ノーマンのハイドローが牙を剥いた

ターフを削り取らずに放たれるきれいなハイドローをいかに気持ちよく打てるかを評価軸に据えたノーマンのために削られたのがこの鋭いアイアンだ。トウがやや高く、ボールをつかまえる「ふところ」を備えるドロー顔が最大の特徴。

画像: 1996年のマスターズでは、単独首位で最終日を迎えながら逆転負けを喫した。

1996年のマスターズでは、単独首位で最終日を迎えながら逆転負けを喫した。

しかし、この鉾(ほこ)をもってしても、ノーマンがオーガスタの魔女を倒すことはできなかった。ノーマンのそんな悲運の物語が宿る、ファン垂涎のアイアンなのだ。

※月刊ゴルフダイジェスト2013年3月号より

HONMA

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