日本人の7割近くを占めるという『右利き目』。アベレージゴルファーでスライサーが多い理由は、実はここに隠されているのかもしれない。
コナミスポーツクラブの斎藤雄二コーチによると、右利き目の人はスライサーになりやすいとのこと。
「右利き目の人は、アドレスした時に右目でターゲットを確認しようとし、体が開きがちになってしまいます。また、トップでも右目主体でボールを見ようとするため右方向へ深く捻転しようとすると球が視界から外れてしまうので、トップが浅くなりがちです」
また、中井学プロによると、右利き目の人はアドレス時、フェースがかぶって見えやすく、本当はスクェアに構えられていたとしても、少しフェースを開こうとしてしまうと言う。
左利き目の人はどうなるかというと、上の逆。『無駄に閉じようとしてしまう傾向にある』とのこと。
ちなみに利き目に左右されないスクェアの作り方はというと……。
1 体の中心線とクラブのシャフトを合わせ、目線の高さにクラブヘッドを持って行く
2 リーディングエッジが地面と垂直になるように調整
3 そのまま前傾し、アドレスを作る
の3ステップ。「これで正しいフェース面が作れます」(中井プロ)
では利き目を効果的に使える場面はあるのだろうか? 東京工業大学で人間の知覚認知や空間認識のメカニズムを研究する金子寛之博士は「特にパッティング時、正確な方向性を知りたい時に利き目は力を発揮してくれます。カップとボール、利き目が一直線になるように見れば、ラインは読みやすくなるはずですよ」
さらに金子博士によると、距離感は片目ではつかめないため、『方向性は片目、距離感は両目』で見ることが大事だとのこと。次のラウンドで、片目と両目、ぜひ使い分けてみて、スコアアップを目指してみよう。
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