2つの振り幅をマスターしよう
Vol.1では、青山薫プロにアイアンの「いろは」について聞きました。
「8、6、5番の3本のアイアンが大事」と教えてもらいましたが、まずは8番のアイアンのコントロールショット。具体的にはどれくらい振ればいいでしょうか?
「大きく分けて、ハーフショットとスリークォーターショットのふたつ。ハーフショットは、トップとフィニッシュで腕が地面と水平になる振り幅。コースではあまり使わないが練習には最適で、俺も調子が悪くなったときなどは、これでどこが悪いかをチェックする。
スリークォーターショットは、手元が肩の高さに上がるくらいの振り幅。もちろん練習としても効果的だが、コースでも多用する打ち方だ。使いこなせば活躍する場面がたくさんあるし、上手い人ほど多用する」
なるほど、要は振り幅を抑えて打つってことですね。
「ハーフショットに関しては、そのとおり。腕の振り幅を小さくすることで、体の動きに集中できるし、緩まない動きを身につけられる。
だけど、スリークォーターショットに関しては、振り幅自体よりも弾道を意識して欲しい。普段よりも低く打ち出して弾道は若干フェード。距離はほんのちょっとだけ落ちる。弾道をイメージすることで、自然と振り幅が小さくなる感覚が分かれば、アイアンマンの入り口に立ったと言えるぞ」
チェック1
フィニッシュの位置でコックと軌道をチェック
トップ以上にフィニッシュの位置に注意して振る。スウィング中は、グリップの振りの強さを変えず、フィニッシュでシャフトを立てる。
チェック2
右足親指でフットワークをチェック
小さな振り幅でもフットワークは使う。ダウンからインパクトにかけて、右足親指でギュッと地面をつかむようなイメージ。
チェック3
わきの締まりで体の回転をチェック
両手のひらに貯めた水をこぼさずにテークバックし、フォローで目標方向に水をかけるイメージ。わきが締まっていないとできない。
チェック4
クラブを置いてイン・トゥ・インの軌道をチェック
30ヤードのアプローチはヘッドを真っすぐに動かす感覚だが、ハーフショットはしっかりイン・トゥ・インに動かさなければならない。
スリークォーターは実戦でも役立つ万能テクニック
振り幅じゃなくて打ち出しの高さを意識して打とう
スリークォーターショットは、振り幅を抑えようとすると緩みやすい。普段より低めで若干距離が落ちるフェードをイメージしよう。
球の高さで飛ぶイメージして打つ
なるほど、ハーフショットには大事なことが全部入っていて、スリークォーターショットは"ライン出し"もこのスウィングなんですね!今回はここまで。Vol.3では、「いろは」の5番アイアン、6番アイアンについて青山薫プロに教えてもらいました!
2011年月刊ゴルフダイジェスト10月号出典