去る9月25日、アーノルド・パーマーが87歳で死去した。マスターズ4回、全英オープン2回、そして全米オープンを制し、惜しくも全米プロゴルフ選手権で勝つことができずグランドスラムは達成できなかったが、間違いなくゴルフ史に歴史を刻んだ名プレーヤーだ。
パーマーは実力のみならず、ルックスの良さもあり、テレビ時代最初のスターゴルファーと呼ばれ、「Arnie's Army(アーニーズ・アーミー)」と呼ばれるほどの熱心なファンも多くいた。

そんな”格好いいゴルファー”として確固たる地位を築いたのは、実力やルックスのみならず、高いファッションセンスも大きな要素だったに違いない。現に、80年代~90年代に一世風靡をした自身のファッションブランド「アーノルド・パーマー」は、世界中で人気を集め、誰もが着ていた。そこで今回の週末コラムは、今でも十分通用するアーノルド・パーマーの洒脱な着こなしを見ていくことにする。

画像: '66年のカナダカップにて。日本中のゴルファーが固唾を飲んでプレーを見ていた

'66年のカナダカップにて。日本中のゴルファーが固唾を飲んでプレーを見ていた

この時の着こなしのポイントは間違いなくニットカーディガン。スウィング中にヒラヒラする理由から全開きのカーディガンは、プレー中においては好まれませんが、この普段着っぽさがお洒落な雰囲気。加えてダークトーンのボトムとインナーに、淡色を羽織ることで上品さを加えているのは計算づくかと。

画像: '67年のエキシビジョンイベントでビッグスリーが来日。

'67年のエキシビジョンイベントでビッグスリーが来日。

この着こなしもニットカーディガンがポイント。キモはクルーネックのインナーとの間にベストであろうVネックニットを挟んでいる点。このレイヤードによってVゾーンに奥行きを与えているのはさすが。ボタンを全部閉めていないのは意図的なはず。

画像: 同じく'67年のビッグスリーが来日した際の新幹線内

同じく'67年のビッグスリーが来日した際の新幹線内

プレーのみならず、スーツ姿もサマになるパーマー。ボタンダウンのシャツに細めのナロータイ。そして、この5人で唯一チーフを差していることもお洒落に気を使っているパーマーならでは。

画像: '69年のマスターズにて。

'69年のマスターズにて。

この着こなしのポイントはパンツ。2タック全盛の時代ながら、腿周りをスッキリと見せるノータック+テーパードシルエットによって、脚をきれいに見せている。加えてシューズに裾がかからない絶妙なノークッションの丈感も美しい。このパンツは今でも十分格好良く着こなせる。

実力だけではスターになれない。アーノルド・パーマーはまさにその好例と言えるだろう。明日は79年以降の往年のアーノルド・パーマースタイルにスポットを当てる。

This article is a sponsored article by
''.