30ヤードくらいのグリーン周りからのアプローチ。プロのアプローチは、何気なく打っているように見えてキュキュッとバックスピンが効いて、ピンのそばにピタッと止まる。プロのアプローチについて、小技の名手、河野晃一郎プロに「フェースに球を乗せるコツ」を教えてもらった。
下半身のリズムに“手の動き”を合わせる
「しっかりボールを押し込んでフェースに球を乗せるには、手打ちではダメ。僕はアプローチでも下半身は止めずに、フットワークを使います。あまり左右に体を動かすことはしませんが、狭いスタンス幅の中でステップを踏むような動きです」(河野、以下同)
狭いスタンス幅から重心が外にはみ出さないように小さくフットワークを使う。その場で右、左とステップを踏みながら体を回転させるような感覚だ。軸がブレないように注意。
上半身と下半身をリンクさせよう
「クラブ捌きに意識がいくと、どうしても手打ちになりやすく、ダフったりトップしたりするミスが出ます。それを防ぐために、手元を体の正面にキープしたまま動くコツを体得してください」
フォローでクラブを立てるように振り出す
体の動きに、先に説明した手の動きが加わると、インサイドから下りてきたクラブがフォローでは立って抜けていく。ロフトが立ちながらフェースが返り、フェースに球が乗る。
フォローで右腕を伸ばしながら体を回す
インパクトからフォローにかけては、体の回転に合わせて右腕を突き出すように伸ばしていく、右手首の角度をほどかず、目標方向に手のひらを向けて突き出していこう。
【ドリル】テークバックなしで球を前に飛ばしてみよう
フェースにボールを乗せる感覚を覚えるには、アドレスから、テークバックせずにフォローだけでボールを前に飛ばす練習が効果的。ボールは1~2ヤード飛べばOKだ。
30ヤードくらいのアプローチでも手打ちにならないように体をしっかり動かすことが大事だ。プロの寄せワザを身につけたい人は、ポイントを抑えながら実際にやってみよう!
写真/中野義昌
(月刊ゴルフダイジェスト2014年12月号より抜粋)