ゴルフ界に「藍ちゃん」旋風が巻き起こる
2003年、当時高校3年生の宮里藍が「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」で優勝して大きな話題になった。
その後、宮里プロは翌04年の1年間に5勝を挙げるなど大活躍で、ゴルフ界に「藍ちゃん」旋風を巻き起こし、一躍トップスターの仲間入りを果たした。そんな“藍ちゃんに憧れてゴルフを始めた”というプロたちも多いという。
今回は、トッププロたちのデビューイヤーはどんな活躍だったのか、振り返ってみよう。
AONのデビューイヤーは?
日本のゴルフ界を長らくリードしてきた AON(青木功、尾崎将司、中嶋常幸)の中で、最も初勝利まで時間がかかったのは実は青木功プロ。
1965年にプロ入りした青木プロですが、実は“遅咲きゴルファー”として有名で、初優勝はプロ入り7年目、71年の関東プロだった。その年は、プロ2年目のジャンボ尾崎が年間5勝を挙げる活躍をした年でもあった。
1970年にプロ野球選手からプロゴルファーに転向したジャンボは、翌年(’71年)には9月の「日本プロ」で初優勝を飾ったのを皮切りに、わずか3カ月で5勝。まさに“ジャンボ時代”の幕開け。それから5年後にデビューしたのが中嶋常幸プロ。
’75年日本アマを18歳で制し、プロ転向をした中嶋プロは、翌年のゴルフダイジェストトーナメントで初優勝。翌1977年には、日本オープンでメジャー初制覇。“戦後最年少”のメジャーチャンピオンとなった。AONといえば、「同世代のライバル」というイメージがあるが、青木プロと中嶋プロとではデビュー年で10年も開きがあるのは、意外である。
岡本綾子はプロ1年目で優勝
岡本綾子プロは、1975年にプロデビュー。それまで社会人チーム・ダイワボウでソフトボールチームのエースとして活躍していた彼女は、2度目の受験となった74年のプロテストで合格。翌年ツアーに参戦し、美津濃トーナメントで初優勝を果たした。当時の女子ツアーにとって、男子顔負けの飛距離を誇る彼女は、これからの“パワー時代”を予感させる鮮烈なデビューだった。
1流プロたちの中にも、ジャンボ尾崎や岡本綾子プロのように華々しいデビューを飾ったプロもいれば、青木功プロのように、デビューしてしばらくは鳴かず飛ばずだった苦労人のプロもいた。
男子ツアーも女子ツアーも若い選手が目立ってきましたが、今年デビューした選手で思うような活躍ができなかった選手でも、青木功プロのように、将来ゴルフ界を担う1流選手になれる可能性は十分にあるということだ。
ツアーで活躍しているアマチュアたちにも今後注目してみよう!