「遼くんフィーバー」で男子ツアーの入場者数が40%も上がった
最近女子ツアーの人気に押され気味の男子ツアーですが、2000年代前半も入場者数が減少したという歴史があります。理由は、ジャンボこと尾崎将司など“スター選手”が出場する機会が少なくなったこと。それに伴いツアー人気にも陰りが見え始めました。
そこに登場したのが、当時15歳の高校生石川遼プロ。2007年の「マンシングウェアKSBカップ」に出場し、史上最年少優勝。翌年プロ転向し、「マイナビABCチャンピオンシップ」でプロ初優勝を果たしました。
これらの活躍ぶりは「遼くんフィーバー」とも呼ばれ社会現象にもなりましたよね。石川プロが登場する前年の2006年の1試合の平均来場者は1万5130人だったのに対して、プロデビューしてツアーに本格参戦した2008年には平均2万1688人。40%以上もアップしたことになります。
ちなみに石川プロが15歳で初優勝を遂げた2007年の「マンシングウェアKSBカップ」は来場者が2万2714人。翌年は3万3351人と1万人以上増えたのです。スタープレーヤーがいれば数字は一気に上がるわけですね。
ツアー最多入場者数はなんと6万1530人
それでは、これまで最も多くのギャラリーが集まった試合はというと、92年の「中日クラウンズ」です。4日間の来場者数はなんと、6万1530人。この試合は3日目を終えて尾崎将司が7アンダーで首位。これを1打差で中嶋常幸が追う展開。最後は尾崎が10アンダーまで伸ばして勝利しました。
「中日クラウンズ」では、これまで数々のドラマが生まれていて、2010年大会の最終日には石川プロが58のギネス記録で優勝しているのは記憶に新しいですね。「中日クラウンズ」は人気が高い大会で、来場者数は男子トーナメントではほぼ毎年1位。今年も3万1486人が来場しました。
米ツアーでは4日間で40万人以上が集まる試合もあります。ゴルフ場の広さや設備の問題から、日本でその数字を超えるのはおそらく不可能でしょう。でも今後、この1992年の「中日クラウンズ」の数字を超える試合があることを願います!