2016年9月25日に惜しまれつつ天国へと旅立ったキング・オブ・ゴルフことアーノルド・パーマー。PGAツアー日本公式サイトによれば、彼が生前に送った一通の手紙が、静かな感動を呼んでいるようだ。
パーマーの死から12日後、ひとりのアマチュアの元に王からの手紙が届いた
手紙を受け取ったのはミシガン大学の学生、ニック・カールソン。彼は、パーマーとは一面識もないという。パーマーは、準決勝までコマを進めた、彼の全米アマチュア選手権での健闘を称え、生前に手紙をしたためたのだった。
9月8日に投函された手紙がカールソンの手元に届いたのは、10月7日のこと。それは、パーマーの死から10日以上が経ってのことだった。カールソンは言う。
「パーマー氏とは、いかなる形でもお会いしたことはない。彼が亡くなって10日たってから届いたということが、本当に特別なんだ。手紙を額縁に入れて飾り、毎日眺めているよ」(ニック・カールソン)
それは「今年の全米アマチュア選手権での、あなたの力強いプレーに対して、ひと言お祝いを申し上げます」に始まるほんの短い内容だ。しかし、カールソンにとって、その手紙を生涯手放せない宝物となるに違いない。
アーノルド・パーマーは、ゴルフ界の伝説となった後も、アマチュアゴルファーたちを励まし、勇気づける手紙を送り続けていた。そんな気遣いや気配りがあったからこそ、彼は多くのプロに慕われ、その死が世界中で悼まれたのだろう。キング・オブ・ゴルフ、その人柄を思わせる、ちょっと素敵なエピソードだ。