当初「世界ランク」は、参考程度のランクでしかなかった
ワールドランキングが制度化されたのは、ちょうど30年前の1986年。その頃は、「ソニー・ワールドゴルフランキング」と呼ばれて、まだ信頼あるものではなく、参考記録として見る人がほとんどでした。この「世界ランク」が重要視され始めたのは、1999年のこと。メジャー競技や世界選手権の出場資格を決める基準として使用されるのをきっかけに、「世界ランク」の価値も高まりました。ちなみに制度化された86年当時1位だったのは、マスターズ通算2勝のベルンハルト・ランガ―でした。
日本人最高ランクは中嶋常幸の4位
制度化されたばかりの1986年からおよそ1年に渡って4位にランクインされていたのが、中嶋常幸プロ。歴代3位のツアー通算48勝で、海外ツアーにも積極的に参加していた中嶋は、“トミー”という愛称でも知られています。88年「全米プロ」ではメジャー最高位となる3位。日本人選手で、メジャー4大会すべてでトップ10に入ったのは、松山プロと中嶋プロの2人だけなんです。
90年代トップ10の常連だった尾崎将司
中嶋プロに次ぐのは、96年~97年に尾崎将司プロが記録した5位。94年から5年連続で賞金王に輝いていた尾崎プロは、トップ10の常連選手でした。先述のとおり、「世界ランク」は1999年からメジャー競技の出場資格を決めるのに用いられましたが、その1999年にも日本人最高ランクの12位にランクされていました。
女子では、藍ちゃんが1位になった
2006年シーズンからは、女子ゴルフにも「ロレックスランキング」と呼ばれる世界ランキングが導入されました。2010年には、宮里藍プロが日本人選手として初の1位になりましたよね。
ちなみに2006年に誕生した「女子世界ランク」、当時の1位は、アニカ・ソレンスタム。アニカは、2007年4月22日まで61週連続で首位をキープしました。その後は、ロレーナ・オチョアがランクトップになると、2010年5月2日まで、実に158週連続でこの座を維持し続けました。
尾崎将司プロ以来18年ぶりに世界ランク10位になった松山プロ。次は、中嶋プロの世界4位の記録をぜひ更新してほしいですね。