世界ランク2位(2016年11月1日現在)のロリー・マキロイがHSBCチェンピオンズでドライバーをテーラーメイドの「M2」にチェンジしたのは既報の通り。注目はなんといっても「7.5度」というそのロフトだ。果たしてその打ち心地はいかに? 実際に組んで試してみた!

類似スペックをシュミレーターでテストした

プロが使っているクラブはすぐに打ちたくなるのがゴルファーのサガ。というわけで、マキロイが使用しているのと同じ9.5度の「M2」のヘッドを入手(マキロイは調整機能を使ってロフトを2度立てている)し、マキロイが使うクロカゲプロトタイプシャフトに極力似たものを、ということで、クロカゲXT70のTXフレックスシャフトを用意。

米LPGAツアー公認の弾道シュミレーターを持つインドア練習場、ドライビングレンジ日比谷に持ち込み、みんなのゴルフダイジェスト編集部員でプロゴルファーの中村修がテストした。

画像: ドライビングレンジ日比谷のゴルフシュミレーター。T2センサーにより正確なスピン量の測定が可能

ドライビングレンジ日比谷のゴルフシュミレーター。T2センサーにより正確なスピン量の測定が可能

まずは9.5度をテスト。出たのは「いい感じのドロー」

画像: 中弾道の気持ちいいドローボールが出た

中弾道の気持ちいいドローボールが出た

打ち出し角:15.1度
スピン量:2538rpm
ボール初速:66m/s
飛距離:265ヤード(キャリー249ヤード)

「M2は私自身1本所有していますが、つかまりが良く、直進性の高さが魅力のドライバーです。正直私にはマキロイスペックを意識したTXシャフトは硬すぎますが、それでもいい感じのドローボールが安定して打てました」(中村)

とはいえ、いくらシャフトが合わないとはいえど、プロが打てばナイスショットが出るのは当然といえば当然。問題は未知の領域である「7.5度ロフト」で打った場合にどうなるかだ。

画像: M2はシャフトの差し込み方向を変えることでロフトを調節できる

M2はシャフトの差し込み方向を変えることでロフトを調節できる

画像: 「LOWER」ポジションで差すとロフトはマイナス2度。これで7.5度ロフトのできあがり

「LOWER」ポジションで差すとロフトはマイナス2度。これで7.5度ロフトのできあがり

まさかのプロが大苦戦!

「うわっ、これ球が全然上がらないですね。ちょっと何発か打たせてください」

プロゴルファー、中村修が同じヘッド、同じシャフトでロフトのみ「7.5度」に変更したM2ドライバーを打って、開口一番言ったのがこれだ。2度ロフトを減らしただけで、気持ちいいドローを連発していた同じドライバーの弾道がスライスに変わったかと思えば、引っかけも出た。

「うーん、これは完全に別物。ヘッドスピードが50m/s……いや、もうちょっと必要かもしれませんね」(中村)

それでもそこはさすがプロ。何発か打つうちに弾道が揃ってきた。

画像: まさかのプロが大苦戦!

打ち出し角:13.4度
スピン量:2329pm
ボール初速:67m/s
飛距離:268ヤード(キャリー250ヤード)

打ち出し角が1.7度低くなり、スピン量は約200回転減。中弾道のドローボールだったのが、低弾道のフェードボールに変化した。

「一発の飛距離は7.5度のほうがでましたが、正直9.5度のほうが安定感という点ではるかに上。マキロイのようにヘッドスピードが50m/s以上あれば、打ち出し角を十分に確保できるのでこのロフトでもコントロールできるのでしょうが……」(中村)

というわけで、7.5度ロフトは想像以上のハードさだった、というのがひとまず打ってみての結論。しかし、ハードヒッターならば飛ばせる可能性も感じさせてくれた。腕っぷしに自慢のある方は、先入観にとらわれずに一度試してみると、マキロイ気分が味わえる……かも。

This article is a sponsored article by
''.