「ゴルフダイジェスト・ジュニアカップ」で優勝したことも
原江里菜はジュニア時代、「坂田ジュニアゴルフ塾・愛知校」で腕を磨いた。中学に進学すると、本格的に競技に参加するようになり、3年生のときには、「ゴルフダイジェスト・ジュニアカップ」で優勝を果たした。その後は、宮里藍がいる東北高校に進学すると、宮里の父・優に指導を受けた。
高校時代は、有村智恵らと「国体団体戦少年の部」を制し、自身もJGA女子ナショナルチームに選出された。他にも「世界ジュニアゴルフ選手権団体戦」で優勝するなど数々の輝かしい成績を収めた。高校卒業後、有村はすぐプロに転向したが、原は東北福祉大へと進学した。
初優勝はプロ転向2年目。2勝目はその7年後だった。
大学2年生のとき、原はプロツアーに参戦し、30試合に出場。「大王製紙エリエールレディス」で2位になるなど、賞金ランクは19位を記録。ルーキーイヤーから頭角を表した。そして翌08年「NEC軽井沢72ゴルフトーナメント」でツアー初優勝。2位と7打差をつける大会レコード更新での勝利だった。
一層の飛躍が期待されたプロ3年目、この年大活躍した有村とは対照的に、原は12試合で予選落ちし、賞金ランクは前年の10位から25位に。翌2010年は、ついにシード権まで失ってしまった。どん底を味わった原だが、2011年のQTは1位で通過し、シード権を獲得。その後徐々に成績を上げていった。
そしてプロ9年目で迎えた15年「大東建託・いい部屋ネットレディス」でツアー2勝目を挙げた。初優勝から7年、賞金女王イ・ボミを振り切っての勝利だった。インタビューでは、「やっと解放された気持ち」とコメント。これまでの苦労が窺い知れる言葉だった。
インパクトゾーンが長いから、正確なショットが打てる
インパクトゾーンが長く、方向性に優れているのが彼女のスウィング最大の特徴。アイアンショットにおいてもその特徴は顕著で、“ショットメーカー”と称される理由がここにある。
ショットのイメージが強い彼女だが、平均パット数は現在9位にランクされている。持ち前の正確なショットに加えて、パッティングでも高いパフォーマンスを発揮しているのだ。今季未勝利の彼女だが、残り3戦優勝の可能性は十分にある。ぜひとも期待したい。