パターン1 グリーンが斜めに配置されている「レダン」
まずは「レダン」と呼ばれるレイアウト。グリーンが斜めに配置され、その前後にハザードがあり、コース攻略を難しくしている。
グリーンが斜めに配置されていることで、直線的に攻められないのがレダンの特徴。ピンを直接狙えるだけの技量があれば、斜めに配置されたグリーンも気にならないが、アマチュアはそうはいかない。ショットに自信がない場合は、ハザードを避けて、グリーン右手前に刻むことが安全策だ。
パターン2 フェアウェイ手前にハザードがある「ケープ」
続いては「ケープ」と呼ばれる、フェアウェイ手前に海や池などハザードがあるレイアウト。ハザードに向かって打ち出す勇気と自分の飛距離に応じた適切な狙い方が求められる。
「ケープ」で難しいのは、手前に大きなハザードがあることで、そこを避けたいという心理がどうしても働き、体が浮いたり、スウィングプレーンが崩れることだ。優先すべきは、ピンとフェアウェイ中央を結ぶ「ホールセンターライン」上に狙いを定め、いつも通りにティショットを打つこと。手前のハザードを恐れる気持ちを少しでも減らそう。
パターン3 マウンド越えが要求される「アルプス」
3つ目は、ティグラウンドとグリーンの直線上に高いマウンドがある「アルプス」と呼ばれるレイアウト。ここでは、高いマウンドをどう越えるか、そのショット力が要求される。
この「アルプス」では、目標(グリーンなど)が見えないことが攻略を難しくしている。大切なのは、先が見えない不安の中でも、きっちり目標を狙うこと。ボールを上げたい、先が見たいという意識はミスを生んでしまうため、ルックアップに気を付けながら自分のスウィングに集中しよう。
パターン4 ハザードが一切なく、グリーンが砲台になっている「フォクシー」
最後はハザードが一切ない「フォクシー」と呼ばれるレイアウト。バンカーや池など目標物がないため、距離感に戸惑いを感じるゴルファーが多く、“キツネのようにずる賢い”という意味でそう名付けられた。グリーンが砲台になっていることも攻略を難しくしている。
この「フォクシー」ではどこ狙えばいいか、プレーヤーは迷うに違いない。そんなときは、空の雲を目標にするなどしてでもラインを想定し、ショットを打つのが大切。また砲台グリーン周りは傾斜部分でボールが弾かれる危険があるので、ときには“転がすゴルフ”が有効になる。
レダン、ケープ、アルプス、フォクシー、この4つを基にして現代のコースもデザインされている。すなわち今あるコースもその組み合わせに過ぎない。この4つの攻略法を知っておくだけでも、もっとシンプルにゴルフを考えることができるはずだ。
(月刊ゴルフダイジェスト2017年2月号より抜粋)
※2017年9月2日の記事を再構成しました