プロデビュー年の「全米プロ」で2位となり、世界中の注目を浴びた
スペイン出身のセルヒオ・ガルシアは1999年「マスターズ」で当時19歳のアマチュアながら38位となり、ローアマチュア(アマチュア最高成績)を獲得した。その直後にプロに転向したガルシアは、欧州ツアー「マーフィーズ・アイリッシュオープン」でツアー初優勝を飾ると、プロとして初めて出場したメジャー大会「全米プロ」でタイガー・ウッズと一打差の2位になった。
当時絶好調だったタイガーに肉薄する活躍を見せた19歳・ガルシアに、世界中のゴルフファンが注目し、メディアからは「天才」、「神の子」と呼ばれるようになった。またこの年日本に来日し、「ダンロップフェニックス」で2位、その後「ライダーカップ」では史上最年少(19歳)でヨーロッパ選抜に選ばれた。
その後欧州・PGA両ツアーで活躍するも、メジャー大会は未勝利だった
華々しいデビューを飾ったガルシアは、2001年「マスターカードコロニアル」でPGAツアー初優勝し、この年欧州ツアーを含めて年間3勝の活躍。以降も両ツアーでコンスタントに勝ち星を重ね、メジャー大会でも度々上位に名を連ねる選手へと成長、2008年には世界ランク2位にまで上り詰めた。
しかし毎年メジャー大会で好成績を残すものの優勝には一歩届かず、これまで「全英オープン」と「全米プロ」で2位がそれぞれ二回、「全米オープン」3位、「マスターズ」4位が自己最高成績となっていた。
2017年「マスターズ」でついに初のメジャータイトルを獲得
世界中のツアーで数多くの大会で勝利してきたガルシア。2016年の「AT&Tバイロン・ネルソン選手権」ではPGAツアー通算9勝目を飾った。これはスペイン出身の選手としては母国の英雄、そして自身も憧れるセベ・バレステロスに並ぶ最多記録だった。
2017年2月は「オメガドバイデザートクラシック」で優勝。そして、ついに4月「マスターズ」でメジャー初優勝を飾った。マスターズ最終日4月9日は、故セベの誕生日。母国の英雄に捧げる勝利になった。
メジャータイトル獲得まで苦節18年。「神の子」と呼ばれたガルシア37歳は、長い道のりを経て、マスターズチャンピオンとして名を残した。