2017年のソニー・オープン・イン・ハワイの初日、ジャスティン・トーマスがスコア「59」という驚愕のスコアを叩き出した。アマチュアには想像することもできないスコア50台の「凄さ」について、調べてみた。
ギネスブックに載った、石川遼の「58」
スコア50台といえば思い出されるのは2010年の中日クラウンズ最終日。石川遼が「59」で回り、見事優勝を収めた。50台のスコアはそれ以来日本ツアーでは出ておらず、それだけ“レア”な記録。実際に石川の「58」はギネスブックに世界最小スコアとして認定された。
その記録を破ったのが、2012年のライン・ギブソン。2012年5月、PGAツアーの下部組織「ゴルフウィークナショナルプロツアー」で叩き出したのは驚くなかれ、驚異の「55」。
世界最小スコア「55」にはオバマ大統領も驚いた⁉︎
このときギブソンが使っていたのが日本の山田パターの「エンペラー」で、そのニュースを聞いた大のゴルフ好きで知られるアメリカのオバマ大統領が安倍晋三首相に同パターを“おねだり”するという騒ぎにまで発展した。日米の首脳まで巻き込むほどの、歴史的スコアだったことがわかる。
2016年にはジム・フューリックがPGAツアー最小スコアをたたき出した
アウト27、イン31のトータル「58」。2016年のトラベラーズ選手権でこのビッグスコアを叩き出したのは、大ベテランのジム・フューリック。スコア58はPGAツアーの歴史上でプレーされた計約150万ラウンドのうちのたったひとつの“ベストスコア”だというから凄い。
ともあれ50台のスコアは、ここ最近、以前よりはるかに多く出るようになった印象だ。PGAの下部ツアー「WEB.comツアー」では、2016年にドイツの無名プロ、ステファン・イェーガーが「58」を達成。彼は4日間トータルで「250」というとんでもないスコアを叩き出し、そのスコアはもちろん4日間の世界最小スコアとなっている。
ちなみにこのときイェーガーが使ったのは友達のロッカーに入っていてたまたま手に取った約50年前のピン「アンサー」だったという。
スコア50台達成者を見ていくと、ほかにも倉本昌弘、丸山茂樹、アニカ・ソレンスタム、デビッド・デュバル、ゲーリー・プレーヤー……といったレジェンド級プレーヤーたちの名前が並ぶ。
現在誰も手がつけられないほどの絶好調。ジャスティン・トーマスはソニー・オープンでの「59」をきっかけに、彼らレジェンドたちの仲間入りを果たせるかどうか、注目だ。