父にだまされ、ゴルフの道へ
高校時代までソフトボールをやっていて、高校卒業後も実業団で続けるつもりでいました。ところが18歳のある日、父にプロゴルファーの方を紹介されたんです。実は、最初はなんのプロだかわかっていなかったんですけど(笑)。
何度かお会いするうちに、プロゴルファーって楽しそうだなあって。それで、父に「やってみるか?」と聞かれた時、迷わず「やる!」と答えました。クラブを握ったこともなかったんですが、プロとしてきちんと稼げるスポーツだし、やりがいを感じたんです。
![画像: 2010年リゾートトラストレディス最終日を爽やかに歩く甲田良美。このとき、ゴルフを始めて10年も経っていない](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782728/rc/2017/01/24/df37888085c800e4239c80a9ce7209df239004a1_xlarge.jpg)
2010年リゾートトラストレディス最終日を爽やかに歩く甲田良美。このとき、ゴルフを始めて10年も経っていない
そして、高校卒業後に、そのプロ(金谷嶺孝プロ)に教えてもらうことになったんです。千葉県の佐倉市にあるヒルトップバーディクラブで、最初に言われたのが「1日1000球打て!」でした。
「1000球でいいの?」
1000球って、今だったらキツいですけど、ソフトボールでは素振り1000回とか普通にあったんで、「1000球打つだけでいいのか〜」という感じでした。朝8時に練習場に来て、夜8時まで練習するっていう生活だったんですが、夕方に1000球打ち終わっちゃって、その後こっそりプラス200球くらい打ったりしていました(笑)。
![画像: ゴルフを始めた当時を思い出して話す甲田良美](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782728/rc/2017/01/24/7c311589de7abd304b0409dfc8ac1643bdde9e12_xlarge.jpg)
ゴルフを始めた当時を思い出して話す甲田良美
最初の数カ月は、サンド、7番、9番の3本のクラブしか振らせてもらえませんでした。金谷プロから借りた、ダイナミックゴールドのX100がささったアイアンでしたが、これまたソフトボールのバットに比べたら軽いので「軽いな〜」と思っていました。
数カ月、ただただその3本のクラブを振り続けたのが私のゴルフの土台。忙しいみなさんは、なかなか1000球打つのは難しいかもしれませんが、サンド、7番、9番での練習は非常に効果的なのでオススメです。そろそろ、具体的な練習法をご紹介しましょうか。
野球のグリップからゴルフのグリップへ
ソフトボールの経験から、最初はゴルフのグリップに戸惑いました。バットと違ってゴルフクラブは細いし、グリップエンドも付いていないので、クラブが飛んで行ってしまいそうでした。でも1日1000球打つと決めていたので3日くらいしたら慣れてきました。
1日1000球打って身につけたグリップをお教えしましょう。まず、左手の指の付け根にクラブを斜めに置くように握ります。
![画像: 左手の小指の付け根から人差し指にかけて、斜めにクラブを握る](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782728/rc/2017/01/24/9ca49ef20e949c9d95a299373a53df581fa15d09_xlarge.jpg)
左手の小指の付け根から人差し指にかけて、斜めにクラブを握る
次に右手のひらと左手の親指が重なるように合わせます。
![画像: 左手の親指と右手のひらが重なるように合わせる](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782728/rc/2017/01/24/ec552b472d42ec53af51502f1f325f551ecfcd33_xlarge.jpg)
左手の親指と右手のひらが重なるように合わせる
大切にしているのは、クラブを立てて握ったときにしっくりくるように握ること、そこからヘッドをおろして構えるようにしています。
![画像: オーバーラッピンググリップでクラブを立ててしっくりくるように握る](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782728/rc/2017/01/24/a55d379084d71a96c869cc51a66777d366e690ec_xlarge.jpg)
オーバーラッピンググリップでクラブを立ててしっくりくるように握る
とにかく振れ、飛ばせと言われていました。「飛ばしは天性、それを身につけるにはゴルフを始めたときが一番大切なんだ。方向性は後からどうにでもできる。だから、まずは振れ!」と教えられたんです。それで初めのうち1日1000球はほぼ、フルスウィングばかりしていました。今考えるとソフトボールで鍛えた体があったからできたのだと思います」
![画像1: 【私をプロにした練習】<第1回> 「1日1000球」打った頃](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782728/rc/2017/01/24/74a57f883ebdc07b903a04f8b5a7dc8745523a14_xlarge.jpg)
![画像2: 【私をプロにした練習】<第1回> 「1日1000球」打った頃](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782728/rc/2017/01/24/990be3eb24bbddfd9da91dcaa65803f3fe909a7b_xlarge.jpg)
![画像3: 【私をプロにした練習】<第1回> 「1日1000球」打った頃](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782728/rc/2017/01/24/d35742b073e2c974d5ab03398504ffa6947f9563_xlarge.jpg)
![画像4: 【私をプロにした練習】<第1回> 「1日1000球」打った頃](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782728/rc/2017/01/24/e64ff93005ef84e4cc5b543e87b446965af34075_xlarge.jpg)
![画像5: 【私をプロにした練習】<第1回> 「1日1000球」打った頃](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782728/rc/2017/01/24/68e009a32c5d4f0aa344638666dcb9707ef4e23c_xlarge.jpg)
![画像6: 【私をプロにした練習】<第1回> 「1日1000球」打った頃](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782728/rc/2017/01/24/085fbd45ed24302a753995e2baaca81cff8368a8_xlarge.jpg)
![画像7: 【私をプロにした練習】<第1回> 「1日1000球」打った頃](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782728/rc/2017/01/24/a74563aeb0f60e731d85f64344a43aa9b8d77011_xlarge.jpg)
![画像8: 【私をプロにした練習】<第1回> 「1日1000球」打った頃](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782728/rc/2017/01/24/884ec87343aed6d1a764992090e9cb6ed959f544_xlarge.jpg)
![画像9: 【私をプロにした練習】<第1回> 「1日1000球」打った頃](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782728/rc/2017/01/24/02d65515256e591eecd0b7a6ed711d443c283e7c_xlarge.jpg)
当時よくやったドリルを紹介します。右足の上にクラブを置いて打つ簡単なドリルです。これは右足の動きすぎを抑えて、体の中心に太い軸を保つために役立ちました。シンプルですが効果のあるドリルなので、ぜひ取り入れてみてくださいね。
(次回へ続く)
![画像: アドレスで右足の上にクラブを置いたま打つ](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782728/rc/2017/01/24/aeaec1910bcd4782bc8fdd15e1b3cc8ad852e26f_xlarge.jpg)
アドレスで右足の上にクラブを置いたま打つ
<甲田良美>こうだ・よしみ。1983年4月1日、栃木県那須塩原市生まれ。18歳でゴルフを始めるという遅いスタートながら、2009年にプロ入りすると翌2010年リゾートトラストレディスでツアー1勝。元ソフトボール少女。