練習場ではうまく打てるのに、コースに出るとミス連発。その理由が‟力み”にあることはなんとなく感じてはいる…。「飛ばしたい」と振り上げた瞬間、練習場とは別人になってしまう。「コース上で、いつもどおりにスウィングできるかどうかは、切り返し次第といっても過言ではありません」とは、日本ツアーで7勝を上げた湯原信光プロの言葉。一体どういうことなの?
力むと筋肉が縮まってスムーズに動けない
突っ込みもあおり打ちも、ミスの原因はほとんどは力みが原因だと湯原信光プロ。
「そもそも筋肉は、自分で伸ばすことができず、縮むことしかできません。つまり、力むとは筋肉が縮むということ。これはスウィングにおいて非常にマイナスなことで、スムーズな動きの妨げになるからです」(湯原、以下同)
「腕とクラブが本当に真っすぐになるのは、少し関節がゆるんだ状態。骨が最もダランとした状態でないと良いパフォーマンスはできません。まずは自然体で打つ、正しい動きを脳に記憶させてあげることが大切になってくるんですよ」
トップの形を作ろうとしないことが腕の力を抜く第一歩
「切り返しで止めようとしないこと。プロがトップで止まっているように見えるのは、アドレスからクラブが上がって行く途中に、体が反対方向に動き始めているから。この動きにより一瞬、止まって見えるだけで、実際は動き続けているのです」
腕は脱力させて、手首を固めない
「手首をロックしないこと。スウィングをするときは手首が自然に動くように使えないと間が生まれない。さらに、指に力を入れないことも大切で、これらの条件が間を生むんです。力を入れないと聞くと力を抜こうとするが、ゆるんだグリップでは意味がないんです。指には力を入れずに、手の全体でグリップを密着させましょう」
切り返しのときにクラブが止まっているように見えるけど、実は動き続けている。「力まないためには体を正しく使いましょう。動かし続けているから『間』が生まれるんです」と、湯原プロは教えてくれた。
(週刊ゴルフダイジェスト2017年2/21号の一部を抜粋)