2016年にプロ初優勝を挙げるなど躍進。2017年シーズンをクラブ契約フリーで迎えた期待の若手女子プロ・葭葉(よしば)ルミ。クラブへの造詣も深い彼女が、契約先の“シバり”なしに自由に選んだ14本の仲間たちのなかには、なんと「元バイト先」のクラブの入っているとか。選び抜かれた葭葉ルミのクラブセッティングを、本人に解説してもらおう。
「今まで使っていたものよりいいもの」を探し集めた
みんなのゴルフダイジェスト編集部(以下、編集):今年はクラブセッティングをほぼ一新。どういう基準で14本を選んだのでしょうか?
葭葉ルミ(以下、葭葉):「今まで使っていたものよりいいものを」という思いで色々なクラブを試しました。結果、ヘッドはフェアウェイウッド以外は全部、シャフトもほとんど変えました。それに伴って、飛距離の出るセッティングにしています。
編集:ドライバーは「クレイジー」ですね。これはどういうクラブですか?
葭葉:すごく飛ぶクラブです。クラブを変えただけで10ヤード以上飛距離が伸びましたから。ヘッドスピードも上がったし、弾道を見ても「飛んでるな」っていう印象なんです。すごくいいですよ。
編集:シャフトも同じく「クレイジー」。重さ50グラム台と標準的ですが、硬さが「X」。女子としてはハードスペックでは?
葭葉:そうですね。でも、軽いので振りやすいですし、以前にもXシャフトを使っていたことはあるんです。私はどちらかというと軽くて硬いシャフトが振りやすいというか。違和感なく振れていて、飛距離も伸びていますから。
「やさしいクラブが大好きなので」PXG0311アイアン
編集:アイアンは女子世界NO.1のリディア・コーが契約したりと、なにかと話題の「PXG」ですね。これまた女子ツアーではあまり見かけないクラブです。
葭葉:たまたまフィッティングを受ける機会があったんです。PXGのテクノロジーとかも聞きながら試打させてもらって。打ってみたら打感がすごく軟らかくて打ちやすいし、距離がしっかり出てくれたんです。私、やさしいクラブが好きなんで、すごくいいなって。
編集:これもちょっと珍しいシャフトが入っていますよね。
葭葉:これもクレイジーさんのですね。これ、カーボンなんです。カーボンっていうと硬い(粘りがない)印象があると思うんですけど、これカーボンなのに(スチールシャフトのように)ステップが付いているんです。それで打ってみたらヘッドにも合ってるし、見た目にもすごくカッコいいので、試しにいれてみようかなと。
“プロ浪人”中にクレイジーでアルバイト。「在庫管理もやってました(笑)」
編集:シャフトはクレイジーのものが多いですね。
葭葉:そうですね、色々と協力してもらっています。実は私、学生のときにクレイジーさんのシャフトをモニターでずっと使わせてもらっていたんです。それで、高校を卒業してプロテストに失敗してしまったとき、お願いして働かせてもらってたんです。
編集:そうなんですか! ちなみに業務内容は?
葭葉:普通に電話とったり、お客さんにコーヒー出したりとかですね。後半は在庫管理とかもしていましたよ(笑)。ゴルフの仕事をするのはそのときが初めてで、充実した期間でしたね。
元バイト先、前契約先、新進気鋭のクラブメーカーと、個性的なメンツが揃ったクラブセッティングで戦う葭葉ルミに、注目だ!
※2017年3月7日12時17分、誤字を修正しました