「ファーストカット」、「セカンドカット」、「深いラフ」の三段階がある
今回の会場であるエリンヒルズに入って、まず驚いたのがラフです。ファーストカット、セカンドカット、深いラフと3段階があるのですが、そのうちファーストカットは普通のラフで、大したことありません。この幅が約、1ヤード。
その先にあるのがセカンドカットラフなのですが、これはボールすっぽり埋まるくらいの長さです。アマチュアの方なら脱出が優先。プロであれば、フライヤーするかドロップするかのジャッジ、すなわち「飛ぶ・飛ばない」の判断を迫られる、難しいライになってきます。とはいえ、そこまでで収まってくれれば御の字。その先の深いラフは、完全に“1ペナ”状態です。
月曜日の練習ラウンドで、今平周吾プロがティショットをミスしてこのラフにつかまってしまったのですが、本当に「出すだけ」。むしろ出ただけラッキーといった感じでした。長いフェスキューがシャフトに絡み、ヘッドスピードが落とされてしまい、そもそもヘッドをボールに到達させるのが困難ですから。
実際どんな感じかは、ぜひこちら(↓)の動画をご覧になってください。
谷原秀人いわく、曲げた人への「お仕置き」だ
谷原秀人プロいわく、このラフは「お仕置き」。このコース、実はフェアウェイが非常に広くて、左右40ヤードくらいあります。風が吹かなかったらフェアウェイキープはさほど難しくなく、それだけにプロの技量で深いラフに入れてしまったら、それなりに「お仕置き」されるというわけです。
実際、このラフに入れたら完全にワンペナルティです。間違いなく、ボギー確定。というよりも、パー4のホールでティショットをラフに入れたら「ボギーを目指す」ということになると思います。3打目を打ちやすい場所に運ぶことすら困難で、とにかく全力で脱出させるしかないですから。
このコースはフェアウェイがかなりうねっていて、平らなところがほとんどありません。なので、たとえばセカンドショットでアゲンストの中左足上がりから抑えたボールを打つ、といったような場面が見られることになると思います。そうなったとき、世界のトップ選手でも、ボールが風に流されて、グリーン周りの深いラフに落ちるといったことも十分ありえます。はっきり言って、ラフに入れるならバンカーに入れるほうがはるかにマシ。風のジャッジをする力、マネジメント力、そしてもちろんショット力、それらが総合的に試される試合になりそうです。
木曜日に風が吹いているか、止んでいるか。そこが、まずは注目のポイントですね。