2017年のヨネックスレディスで初優勝を果たした青木瀬令奈プロは、2016年に飛距離アップに成功したが、それに伴い曲がることも増えたという。飛距離をそのままに曲がらないようにするために今彼女が意識しているのが「体重移動」。飛距離と方向性を両立させるため、今取り組んでいることを教えてもらった。
“左へ乗る”ことだけ徹底!
昨年飛距離アップに成功した青木だが、飛ぶようになったことで、今度は球が曲がり始めた。右足に体重が残りすぎていたのが原因だというが、そこで現在取り組んでいるのが、体重移動だ。
「飛ばしたいと思うがあまり、右足に体重を残してアッパーブローで打つ動きが強くなっていました。もともとアッパー軌道なのに、それが過度になり、結果的にクラブが寝てしまっていたんです。そこでフィニッシュで左足に体重を乗せきることだけを考えるようにしました。アドレスからクラブを動かし始めて、トップでは頭の中はフィニッシュのことを考えています。それくらい意識して左足に体重を乗せているんです」(青木、以下同)
後方から見ると、右足のシューズのソールが完全に見えている。体が回転し、左足に乗り切っている証拠だ。この動きにより、方向性が安定してきたの。
その際、青木が意識しているのが、お尻をスライドさせる意識で左へ体重移動すること。こうするとスウェイにならず、頭を残したまま動けるのだという。
また、インパクトでは体重を左に乗せるものの、それはあくまでも通過点なので、手先で当てようとしてはダメ。しっかりと左足に体重を乗せ、腰を引かずにインパクトするのも重要だという。打ち終わってフィニッシュをとってから右足が一歩前に出るイメージを持っておくと、インパクトで右足に体重が残りすぎずにスムーズに移動できるという。
初優勝を挙げ、勢いに乗る青木瀬令奈。飛距離と方向性を兼ね備えたスウィングの秘密は「体重移動」にあったのだ。
(週刊ゴルフダイジェスト2017年6/27号より)