2017年の全米オープンを制したブルックス・ケプカ。ケプカが愛用するのはミズノ「JPX900ツアー」。なぜケプカはこのアイアンを使っているのか? そこには“ナイキショック”をめぐるちょっとしたストーリーがあった。
「ミズノはすべてのゴルファーに扉を開いている」そのツイートが物語の幕開け
2016年8月、ナイキがゴルフクラブ事業から撤退を発表。契約プロだったブルックス・ケプカは、突如“契約フリー”の選手となった。しばらくはナイキのクラブを使い続けると言っていたケプカだったが、同時に自身にベストフィットするクラブを探し求める旅を始めたのは想像に難くない。
時を同じくして、米国のミズノゴルフの公式ツイッターが、こうつぶやいた。「ミズノはすべてのゴルファーに扉を開いて待ってるよ」。ナイキの撤退を受けての、ある種の“アメリカンジョーク”のようなもの。これに反応したのが、他の誰でもない、ケプカだったというわけだ。
ケプカはこのツイートを見てすぐさま反応。米国ミズノにコンタクトを取り……そして、紆余曲折を経て、全米オープンをミズノのアイアンで制することになった。ちなみに使用したのはミズノの「JPX900ツアー」。米国モデルで、残念ながら日本では未発売。
人と人の出会いは時に運命的なものだが、ゴルファーとアイアンの出会いも……時に劇的なものになるようだ。
※2017/06/19 誤字を修正いたしました。