国内ツアーで好調なプロのドライバースウィングを注視したところ、基本と言われる“左かかと線上”にボールを置かず、2個分右に置くプロが多かった。一体、なんでだ? 週刊ゴルフダイジェストの注目記事に迫った!
ヘッドの最下点でボールをとらえる
男子プロゴルフ界の超新星、星野陸也プロのドライバーのボール位置も、左足かかと線上よりも中。その理由を聞いてみると、飛距離を武器にする彼らしいこだわりがあった。
「左腕とクラブが一直線で、フェースが地面と垂直になる位置が、ヘッド軌道の最下点。ヘッドスピードがマックスになって、もっともパワーが伝わるのがこの瞬間ですよね。自分の感覚としては左肩の真正面。ここが一番飛ばせるボール位置なんです。ここを基準に、少し弾道を低く抑えたいときはボール1個分右、ストレートからフェードで少し高さを出したいときは、1個分左に置いて打ち分けています」(星野)
星野いわく、ボール位置が右すぎるとフェースがスクェアに戻る前にインパクトを迎えてしまい、ヘッドもボールに対して急角度に入ってしまう。反対に、ボール位置が左過ぎると、ボールにヘッドを届かせようとして、右サイドが前に出てかぶったり、体が左に突っ込んでカット軌道になってしまうという。
一番パワーが伝わるボール位置はやや中より。若手再注目の飛ばし屋は、実にシンプルにゴルフをしていた。
この記事は、発売中の週刊ゴルフダイジェスト2017年7/18号の特集「飛ぶボール位置は『左かかと』から2個右だ!」の一部。本誌では、新常識になりつつあるボール2個右の理論について中井学や今野康晴といった理論派プロたちがじっくりと論じている。
ボール位置はショットの結果に直結する超・重要事項だけに、今週は読み逃し厳禁と言えそうだ。
写真/姉崎正