「バンカーの基本は10ヤード!」と話すのはシニアツアーに参戦中の芹澤大介プロ。「この距離を基準に色々な状況の打ち方を覚えるのが、バンカー攻略への近道です。バンカーの砂の硬さの違いで考えましょう」。さっそく、硬い砂と軟らかい砂、両者の攻略法を教えてもらった。
ヘッドの入射角で砂質に対処する
硬い砂と軟らかい砂は、具体的にどう打ち分ければいいのだろうか?
「インパクトの写真を見比べましょう。硬い砂はソールが弾かれてトップしやすいので、上から鋭角にヘッドを入れ、深く短く砂を取っています。軟らかい砂は、ヘッドが砂に潜ってダフりやすいので、ゆるやかな軌道で薄く長く砂を取ります」(芹澤、以下同)
インパクトが違うんですね。
「このようなインパクトを迎えるために、硬い砂では、グリップをしっかり握ってアドレスの左足体重を保ったまま振ります。軟らかい砂では、グリップを柔らかく握ってフォローでフェースと自分がお見合いするようにヘッドを走らせるのがコツです。一番飛ばしやすい10ヤードの振り幅で、インパクトの違いを覚えてほしいですね」
カチカチ砂は上からヘッドを叩き込む
硬い砂に上から鋭角にヘッドを入れるため、グリップはしっかり握る。アドレスのとき左足体重で構えたら、その左足体重を変えないようにスウィング。上からヘッドを落とし、フィニッシュは取らない。インパクト、即フィニッシュのイメージがいい。
フカフカ砂はゆる~く握って砂ごとボールを飛ばす
レベルブローで薄く砂を取るために、グリップをゆるめに握って、インパクトでヘッドを走らせる。アドレスは左右5対5の体重配分で構え、その体重配分を保ったまま横から払い打ち、ややアッパーに振り抜くイメージ。フォロー、フィニッシュを大きく取る。
硬い砂と軟らかい砂。状況に応じて適切な打ち分けができるなら、バンカーに入ったとしてもうまく対処できるはず。このレッスンを忘れずに、“砂イチ”連発といこう。
写真/増田保雄
(週刊ゴルフダイジェスト2015年8/11号より抜粋)