ジョーダン・スピースの勝利で幕を閉じた2017年の全英オープン。その最終日の朝、スピースが練習場で繰り広げていたのは、メジャーの朝とは思えないほど地味〜な練習だった。みんなのゴルフダイジェスト編集部員でプロゴルファーの中村修は、「この練習が勝利につながった」というのだが……!?

それは、「コースに持ち込めるたったひとつの物差し」を作る作業

画像: 2017全英オープンで勝ったジョーダン・スピースの朝の練習 youtu.be

2017全英オープンで勝ったジョーダン・スピースの朝の練習

youtu.be

動画をご覧になるとわかりますが、スピースはコーチのキャメロン・マコーミックに足元にスタンスの向きを示す棒を置いてもらい、その後数メートル後ろからターゲットに対して真っすぐ構えられているかを確認してもらった上で、ボールを打っています。しかも、その弾道を計測器で数値化もしています。

画像: コーチに足元にスタンスの向きを示す棒を置いてもらう

コーチに足元にスタンスの向きを示す棒を置いてもらう

これは、目標に対して正しく立てているか、目標に対して正しく狙えているか、目標に対して正しく打てているかのトリプルチェックを行っているんです。フィーリングを廃し、あくまでピンをデッドに狙うため、バーディを奪うための練習と言えます。

画像: コーチは、スピースがターゲットに対して真っすぐ構えられているかを確認

コーチは、スピースがターゲットに対して真っすぐ構えられているかを確認

変な話、一流選手であれば多少スタンスが右を向いていたり左を向いていても、ピンに絡むショットを打つことは容易です。しかし、メジャーのプレッシャー下、全英の風の中では、ちょっとの誤差が後々大きな感覚的ズレとなり、やがて致命的なミスにつながることを、スピースは知っているんです。

だからこそ、「真っすぐ構えて真っすぐ打つ」という、コースに持ち込めるたったひとつの物差しを磨き上げるような練習を、スタート前に行っていたのだと思います。

ピッチングでポーンと打ってどれだけ飛ぶか。126か。128か。130か。それが問題だ!

また、トラックマンを使うことで、プロにとって生命線とも言える縦の距離感も把握できます。動画を見ると128ヤードを打っているので、持っている番手はピッチングウェッジくらいだと思いますが、真っすぐ構えて真っすぐ打った時、“その日”の状態で126ヤード飛ぶのか、130ヤード飛ぶのかを把握しておくことは非常に重要です。

画像: 計測値を見ると128ヤードを打っているのが分かる

計測値を見ると128ヤードを打っているのが分かる

全英オープンは自然との戦いとよく言われますが、だからと言って運がいい人が勝つ試合では断じてなく、結局は技術的にもっとも優れた選手が勝つ確率が高くなる試合です。自然相手だからこそ、厳密な基準をコース内に持ち込むことが大切であることを、スピースの練習は教えてくれます。

この練習は、アマチュアのみなさんにも非常に参考になります。普段プレーするコースの練習場にはマットが敷かれていますよね。朝の練習はスウィングチェックではなくアライメント(方向)のチェックを行うと割り切って、マットの向きにボールが飛んでいるかどうか、そこだけにフォーカスして、練習を行ってみてください。

ゴルフはターゲットを狙い、そこにボールを止めるゲーム。狙ったところにボールを打ち出せるかどうか、そこをチェックしておくだけで、スコアメークの大きな助けになるはずですよ。

キャロウェイ

This article is a sponsored article by
''.