週末のゴルフ、真夏の暑さにやられ、ラウンド後半にドライバーの調子が崩れてスコアを崩した人はいませんか? 真夏のバック9でも崩れないドライバーショットのコツを、ショットメーカー・佐藤英之プロに教わった!

何かの拍子で力んだり後半疲れるのが原因

午前中はよかったドライバーが、後半になるにつれて調子を落とし、終盤で一気に崩壊……。思い返すといつもそんなゴルフ、という人は意外に多いのではないだろうか。

「こういう“崩壊”って、崩れ始めたら最後、立て直すことはほぼ不可能なんですよ」と話す佐藤プロ。

「ショットが崩れるのには必ず前兆があるので、崩れ始める前に気付いて対処することが大事なんです。ショットの崩れの原因は“力み”と“疲れ”です。とくに前者は気付きにくいですが、“今日イチ”のショットが力みを生んだり、景色やロケーションなどの影響で力むこともあります。“疲れ”は、アマチュアの場合上がり3ホールで現れやすい。どちらも、スウィングのリズムやバランスの崩壊の原因になります」(佐藤、以下同)

なるほど……。思い当たるフシがたくさんある。

「まずはラウンド中に現れる“崩壊の前兆”に気を配りましょう。崩れる前に気が付けば、まだ対処のしようもありますからね」

ナイスショットは“力み”手前の限界点

“今日イチ”のナイスショットは、体が動いてきて程よく力が入ったところに出るが、すぐにその力感が過剰になり、「力み」になってスウィングを崩す。

画像: “今日イチ”のナイスショットは、力みの一歩手前で出る。さらに、次のショットも同じ距離を求めがちなので、力みのスパイラルに陥りやすい

“今日イチ”のナイスショットは、力みの一歩手前で出る。さらに、次のショットも同じ距離を求めがちなので、力みのスパイラルに陥りやすい

“逆球”は上体に力が入ったときに出る

逆球が出るときの多くは、景色の違和感やOBを嫌がって腕に力が入ったときや、飛ばそうと欲張ったとき。“力みのスパイラル”の入り口だ。

画像: 逆球が出る場合の多くは「右がイヤ」という心理的圧迫や「飛ばしたい」という欲望などで力みが生じた結果だ

逆球が出る場合の多くは「右がイヤ」という心理的圧迫や「飛ばしたい」という欲望などで力みが生じた結果だ

自分に合った力みの取り方を見つけよう

ドライバーショットの“力み”と“疲れ”。実際、力みを取るのってかなり難しい……。

「そうですね。実際のスウィングとしては、『力が入りそうだな』と思ったら、思い切って普段の5~6割の力でスウィングするくらいしか対策はないのですが、アマチュアの場合、スウィング以前に体中がガチガチになっている場合も多いので、その力の抜き方は覚えておいて損はないでしょう」

具体的にはどんな点?

「たとえば、グリップした時の自分の前腕を見てください。力を抜いたつもりが抜けていない人は、手はゆるいのに腕が筋張っています。そのほかにも、肩を意識的に下げたり、目標方向を見て素振りをすると力は抜けやすいですね。また、力んでくると打感なんてなくなってしまうので、打つ前に手に伝わるインパクトの衝撃をイメージしたりするのも効果的です」

画像: 力んでいる人の素振りは、ボールを凝視しがち。目標方向を見て、ゆる~くソフトに、2、3回素振りをしよう

力んでいる人の素振りは、ボールを凝視しがち。目標方向を見て、ゆる~くソフトに、2、3回素振りをしよう

このほかにも、「肩を下げて首を長くする」や「インパクトの打感を想像する」なども力みを取るのに効果があるという。こういったポイントを抑えれば、体力が失われやすい夏ゴルフの後半でもドライバーでナイスショットが打てるはずだ。

写真/有原裕晶

(月刊ゴルフダイジェスト2014年9月号より抜粋)

This article is a sponsored article by
''.