左ひざが伸びればヘッドが加速!
「インパクトで左ひざがピーンと伸びていたら、間違いなく『左の壁』が強いです。飛ばし屋と呼ばれる選手ほど、『壁』が強い傾向がありますよ」と話すのは、ジャスティン・トーマスのような飛ばしの足使いに詳しいプロゴルファーの吉田一尊。それにしてもなぜ「左サイドの壁」が必要なのだろうか?
「インパクトでクラブヘッドが手元を追い越すために必要だからです。アマチュアは、この追い越す動きが上手くないため、飛ばないしミスも出るんです」(吉田、以下同)
ということは、「左の壁」ができれば、ヘッドが手元を追い越せるということ……?
「ええ、簡単に。ダウンスウィングでクラブが右腰あたりにきたタイミングから、左のかかとで地面を踏むようにしてひざを伸ばすんです。するとインパクトで左足がピンと伸び『左サイドの壁』が作れます。テコの原理が働いて手元が止まり、手元が止まったぶんだけ自然にヘッドが加速するという仕組みです」
左かかとで踏み込めば「左の壁」ができる! ヘッドが走る!
「ダウンスウィングで左へウェートシフトするとともに、左かかとで地面を踏み込むと、左ひざがピンと伸びます。タイミングはインパクトの直前。この動きによってインパクトで『左サイドの壁』が発生します。ちょうど空き缶をかかとでグシャッと踏みつぶす感覚と同じ、と覚えていただければOKです」
「左足を蹴る方向は、あくまで『かかと側』です。やってみるとわかりますが、かかとで踏めば、左ひざが伸びても体の前傾角が保たれ『左の壁』はできますが、つま先で蹴ると、腰が伸びてしまい体の前傾を保てません。その結果、『壁』が作れないばかりか、手元が浮いてあらゆるミスショットの原因にもなるんです」
「インパクトで左ひざを伸ばしているのに『左の壁』が作れない人は、体重が右足に残っていないかチェック。左ひざが伸びても、体重が右に残っていたのではヘッドは走りません。切り返しから左に体重移動して、左かかとを踏み込む動きを意識してください」
左ひざをピーンと伸ばせば左の壁ができて、ジャスティン・トーマスのような300ヤードを超えるドライバーショットも夢じゃない……!?
この記事は、発売中の週刊ゴルフダイジェスト2017年8/22・29号の特集「“悩みのタネ”から花が咲く『左の壁』の作り方」を再編集したもの。16ページの大特集を読み込めば、飛距離アップは間違いなしだ。
写真/増田保雄