2017年、4大メジャーすべてで予選を突破したのはわずか「13名」
今季メジャー4試合すべてで予選を突破した選手はツアー全体でわずか13名。そのなかにはもちろん松山英樹が含まれている。
4大会を通じてもっとも安定した成績を残したのはブルックス・ケプカで全米オープン優勝のほか、全英オープン6位、マスターズ11位、全米プロ13位。順位を合計して大会数で割り出す平均値は7.75でトップ。優勝はなかったがトップ10に3回入ったマット・クーチャーも同じ7.75でトップに並んだ。
松山はマスターズ11位、全米オープン2位、全英オープン14位、全米プロ5位タイ。平均値8でケプカ、クーチャーに続いて3位に入った。平均値にあまり意味があるとは思えないが1つの目安にはなるだろう。
全米プロで勝ったジャスティン・トーマスは全米オープンで予選落ちしているし、マスターズ覇者のセルヒオ・ガルシアは全米プロで予選突破ならず。ジョーダン・スピースは全英オープンで勝ったが残りの3試合はトップ10圏外。
世界ランク1位のダスティン・ジョンソンに至っては階段から落ちて負傷しマスターズを欠場。全米オープンは予選落ち、続く2つのメジャーも54位、13位と振るわなかった。
これらの数字から、いかに松山が安定したゴルフを展開しているかがよくわかる。目下9億円近くを稼いで賞金ランクトップ、年間王者がかかるフェデックスカップポイントランクも1位と文句のつけようがない。
全米プロでは無念の敗戦に涙したが、メジャー獲りを果たせなかった悔しさを晴らすためにも、ボーナス1000万ドル(約11億円)がかかる年間王者のタイトルを狙ってもらいたい。
松山とタイガーには意外な共通点があった
そしてここに来て松山にさらなる力を与える材料ができた。7月に誕生した第一子の存在だ。
タイガー・ウッズには2007年の全米オープンで2位タイに入った翌日、待望の長女サム・アレクシスちゃんが誕生している。すると全米プロでメジャー通算13勝目をゲット。
さらにBMW選手権とザ・ツアー選手権に勝ってその年初代フェデックスカップ王者=年間王者に輝いた。第一子誕生のパワーはかくも大きいのである。
ちなみに07年のタイガーは松山が今年勝ったWGCブリヂストン招待にも勝っており、こじつけといわれようが松山とタイガーの共通点を感じずにはいられない。
タイガーがフェデックスカップ初代王者に輝いてから11年。今年11代目の年間王者になるのは松山だ!
写真/姉崎正