ストロングロフトなのに、トップブレードがシャープなアイアン
アスリートに人気のタイトリストから、新たなジャンルとして登場した「718 AP3 アイアン」をプロファイリングします。
「クラブ長さは7番アイアンで、実測37.0インチと標準的です。しかし、クラブ重さは軽量スチールシャフト仕様でも実測422.4グラムとやや重く、バランスもD2.4と大きめなので、クラブの振りやすさの目安となるクラブ慣性モーメントが272万g㎠と大きくなり、ドライバーのヘッドスピードが46m/sくらいのゴルファーがタイミングよく振れる設計となっています」とクラブ設計家の松尾好員氏。
また、「ヘッドのフェース長さは長めで、ややシャローフェースで打ちやすく、球が上がりそうなイメージが出ています。ツアーモデルのMB、CB、AP2とは違い、フェース面は硬くてストロングロフト、グースネック、そしてソールのバウンス角が小さくなっているところが特徴ですね」とまとめた。
打感よりも飛距離優先のゴルファーにぴったり
では、実際に7番で「モーダス ツアー105」のSシャフト仕様のクラブを試打した感想はどうだろうか。
まず松尾氏は、「シャフトは軽量スチールながらもしっかり感があるので、シャフトとヘッドのマッチングはいいと思います。フェース面はスチールなので硬く、打感も軟鉄に比べると硬いですが、弾きはいいです。ソールのバウンス角が小さいので、プレーヤーにあまりダウンブローを要求しておらず、グースネックで球をつかまえ、打感よりも飛距離優先のゴルファーにいいと思います」と分析。
いっぽうの堀越良和プロによると、「今回5番、7番、9番を打ちました。ストロングロフト設計ですが、ただ飛ぶクラブではなく、距離の階段がしっかりつくれ、スコアメークしやすいクラブだと思います。適度にしなってくれるカーボンやモーダスといったシャフトとの相性がよさそうです。フェース面がスチールなので、弾き感は強いですが、打感・打音ともに心地よい印象です」とのこと。
最後に堀越プロも松尾氏同様に、フィットするユーザー像については「これからタイトリストのアイアンを使いたいという初級者から中級者によさそう」と太鼓判を押していた。
さらに詳しいクラブデータは、週刊ゴルフダイジェスト2017年10/10号「ギアプロファイリング」をチェック!