ヒール側にウェートも配置。安心感のあるヘッド
今回プロファイリングするのは、“飛びすぎたため”予定より1カ月遅れで発売にたどり着いたという「ヤマハ RMX 218 ドライバー」です。
クラブ設計家の松尾好員氏の計測によると、「クラブ重さは実測で297.8グラムとやや軽いですが、クラブ長さが実測で45.5インチとやや長く、クラブバランスもD2.2とやや大きめなので、クラブの振りやすさの目安となるクラブ慣性モーメントが289万g㎠とやや大きくなり、本来はヘッドスピードが44m/sくらいのゴルファーがタイミング良く振れる設計となっています」(松尾氏)。
また、松尾氏は「ヘッドはオーソドックスな丸型形状ですが、「RMX 118 ドライバー」と違ってヘッドの後方が低いシャローバック形状です。フェースプログレッションは小さく、バルジ(横方向の丸み)の少ない平らなフェース面とフックフェースで、球をつかまえて打つイメージが出ています」と分析する。
ヤマハらしい“顔の良さ”と爽快感のある打音
では、実際に10.5度の標準Sシャフトを装着したクラブで試打した感想を聞いてみよう。
松尾氏は、「シャフトは素直なしなりでインパクトの再現性もいいです。フェース面のスウィートスポットがフェース中央よりもかなりヒール寄りに位置しているので、フェースセンターで打った場合、球に自然とドロー回転がかかり、球をつかまえやすくなっています。HS30m/s台のミッドシニアの方々にも打ってもらいましたが、素直なストレート系弾道が多く、また高いインパクト音も印象的でした」とコメント。
いっぽうの堀越良和プロによると、「ヤマハらしい“顔の良さ”と爽快感のある打音が印象的です。顔がいいので構えやすく、フックフェースでつかまるイメージが出ています。打ってみると高弾道のドローが初球から出ました。基本設計はドロー系のボールを打ちたい人向けだと思いますが、しっかりフェードを打てる操作性もあります。オフセンターヒットにも強いので、少し芯を外しても強い球が打てるのもいいですね。オートマチックさもありますので、使い手を選ばないクラブです」と高評価だった。
強めのフックフェースで球をつかまえるイメージがあるというこちらの1本。球が右にいきやすいとお悩みのゴルファーやドロー系ボールを打ちたいゴルファーたちにとっての救世主となりそうだ。
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