発売からドライバー、アイアンとも17年連続でシリーズ国内売上NO.1を継続してきたゼクシオシリーズ。いよいよ12月9日に10代目となる、ゼクシオX(テン)が発売となる。
今でこそ人気絶頂なゼクシオだが、初代の発売時には重い十字架を背負わされていた。ダンロップは当時、キャロウェイの日本での販売権を持っており、グレートビッグバーサをはじめとする大ヒット
クラブの発売で、同社の売上比率の多くを占めていた。
のちにキャロウェイはダンロップとの契約を終了し、日本法人での販売を発表。ダンロップはかなりの売上ダウンになることが予想されたが、そんななか、新たに登場したのが初代のゼクシオだ。
当時のキャロウェイは、プロもアマチュアもやさしいクラブを使うとメリットがあることを感じさせていた。ダンロップはこのポイントを上手く学び、シャフトさえ変えればプロも使えるやさしいクラブを作り上げた。
ゼクシオは、2年周期のモデルチェンジサイクルを守り、ゼクシオからゼクシオへ買い替えるユーザーをしっかりと掴んでいる点も見逃せないポイント。買い替え層が多いということは、17年間同じターゲットユーザーを対象にしているということ。
17年も経てば、当時は50歳だったユーザーなら67歳、45歳でも62歳だから、今のゼクシオは当然シニア層をターゲットにしているということになるが、依然としてプロ使用者が多く、不思議とシニアのイメージは強くない。
ドライバーは流行りの調整機能に目もくれず、アイアンは流行りのぶっ飛びアイアンのようにロフトを立てず、ゴルフショップから買って帰って、そのまま最高の性能を発揮してくれるのは初代から変わらないゼクシオの魅力。ピンチを正攻法で克服し、17年の歳月を経て、日本のクラブ史に間違いなく残るクラブに仕上がったゼクシオX。市場の評価が楽しみだ。
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写真/三木崇徳